極渦崩壊の影響で冬型の気圧配置が強くなる

 気象庁の2022年12月から2023年2月までの長期予報では、冬の降雪量は冬型の気圧配置が強いため、東・西日本日本海側では平年並か多く、北日本日本海側では、ほぼ平年並の見込みであると予報しています。北極振動の予想は考慮されていないようですが、ラニーニャ現象が継続するという見込みで判断されているようです。

 平年より偏西風が蛇行し、冷たい空気が流れ込み、北米や欧州それに日本で大雪を降らせている原因について、北極圏で「極渦崩壊」が起きているとInside Climate NewsNOAA(National Oceanic and Atmospheric Administration)に詳しく解説されています。北極圏を取り巻く寒帯ジェット気流が、全体的に大きく南にぶれてしまい、中緯度地域にまで北極の寒気を送り込んでいます。そして現在、この極渦は2つに分裂しり異常事態が起こっているのです。日本列島もその影響を受けていると考えて良いかもしれません。日本海の海水温が上昇し、シベリアからの寒気が南下してくると、今まで以上に雪雲が発達し、山間部に大雪を降らせます。降雪が期待できるのは良いことではありますが、気をつけて行動しないといけないですね。

谷川岳は群馬・新潟の県境にある三国山脈の山で、周囲の万太郎山・仙ノ倉山・茂倉岳などを総じて谷川連峰と呼んでいます。日本海と太平洋の分水嶺となっている山で、冬は日本海を渡った冷たい風がたくさんの雪を降らせながらこの分水嶺にぶつかり、山越えして大雪をもたらします。そのため天候の変化が激しい場所でもあります。

水上宝台樹スキー場は、宝台樹山の東側に位置しており、北斜面の標高(1400m)の高いスキー場なので、降雪が見込めるスキー場でもあります。非圧雪の急斜面が3本、深雪が楽しめるコースが3本別にある深雪の聖地とも言えるスキー場です。

谷川岳天神平スキー場は谷川岳南東麓にある標高1500mのスキー場なので雪質も良く、田尻沢コースがオープンしていれば4000mのロングランが楽しめます。

川場スキー場は武尊連峰の高手山の南斜面に面したスキー場で、標高は1870mと高く、良質の雪量が多いスキー場です。中・上級者コースの比率が高く、ロングコース主体で最長3300mのロングランが楽しめます。

オグナほたかスキー場は、トップは1820mと高く、谷川岳、武尊山を越える乾いた風が良質な雪を降らせるスキー場です。頂上から3500mのロングクルージングが魅力的です。

武尊山の北側の尾根にある西山の東南斜面に開けているスキー場が、ホワイトワールド尾瀬岩鞍スキー場で、群馬県下でも大規模なスキー場になります。ゴンドラで標高1703mまで上がると西山ゲレンデがあります。ここのななかまどコースは中斜面で全長1.1㎞あるので、気持ちよく滑れます。

中央分水嶺から最も離れているのが丸沼高原スキー場ですが、白根山の麓にあり、標高1390mから2000mに位置する標高の高い良質な雪のスキー場です。標高が高い分、厳冬期は寒いですが、雪質は非常に良いスキー場です。シーズンの長いスキー場でもあります。