間隙を縫った大雪山旭岳ロープウェイ

前日から14日は風が強くなるだろうと地元のガイドや索道の方々が言っていたのですが、Windyで見ると朝方から9時頃までは風速が10m/sを切っていたので、とりあえず車を走らせ、大雪山旭岳ロープウェイへ向かいました。山麓駅に到着しましたが、山頂付近の風速が18m/sと強く、3時間待ちましたが、運休が改善されることはなく、撤退してきました。最終日の15日は、Windyの予報をもとにperplexityに聞いてみると、9時から13時までの間は10m/s以下で運航停止基準の15m/sを下回っていること、降雪量も中程度で極端な大雪ではないこと、気温も氷点下ですが、極端な低温ではないことがわかりました。それで12時までに動くことを信じて、再度、旭岳に向かうことにしました。

8時15分に旭岳ロープウェイ乗場に到着し、8時30分にはチケット売り場に並びました。9時30分頃、運行開始の合図があり、私は最初の9時40分のロープウェイで上がることができましたが、山頂の気温は‐10度で視界不良でした。今日の旭岳の上部のエリアは強風と低温で硬くなったシュカルブが発生し、視界不良だったので、スキーに突き刺さったり、突然数十センチの段差に落ちたりするわけです。まずはBコースから入りましたが、樹林帯に入るまでは地形が見えず降りるのに苦労しました。樹林帯に入ると膝上のパウダーを滑ることができました。BコースからDコースの連絡路に降りられたので、無事に山麓駅まで戻れました。2本目は旭川から滑りに来ている地元の方に話を聞き、ハイクアップした上からAコースへ、標識やポールは必要最小限の設置なので、視界不良になるとコース外区域へ出てしまう危険性があります。天気が一時回復し、太陽が顔を出したので、もしや山頂からの景色が見えるかと3本目上がってみたのですが、山頂付近は相変わらず視界が不良でした。同じ頃、インバウンド対応のガイドさんから声を掛けられ、一緒に降りることができました。これが大正解で、AコースとBコースの木の間を縫いながら、腰付近までのパウダーを何回も滑り、連絡路に出て来れました。最高のパウダーを楽しませてもらいました。感謝です!

旭岳ロープウェイスキー場は連絡路にはピステンが入りますが、それ以外は自然のままで通常のスキー場ではなく、いわゆる天然の山です。ベースはバックカントリーのためのスキーエリアとでも言いましょうか。コースのない山の中を滑るわけですから、滑るコースをかなり熟知していないと遭難してしまいそうです。それに独りで言ってはダメですね。今回は運が良かったんだと思いますが、万が一の事故に備えてデイバックの中に食料、水、携帯電話、防寒具を入れるだけでは不十分で、可能な限りBC装備をした上で、同伴行動するのが安全かと思いました。

今回は、大雪山黒岳と旭岳の両方を体験できたとても運の良いツアーだったと思います。この2つのスキー場は3月でも最高の雪質で滑れるチャンスはありますが、それ以外は5月過ぎまで滑れるBCの醍醐味を楽しむ場所だと感じました。旭岳〜こんなに緊張して滑ったのは何年ぶりでしょうか。良い経験ができました。

スキーヤーのためのOMO7旭川

OMO7旭川

今回お世話になるホテルは、omo7旭川 by 星野リゾートです。事前に話を聞いていたので、到着時は、ホテル前に車を着けて荷物を預けました。荷物の引換券を受け取ります。空いている駐車場を教えてもらい、車を駐車したら駐車券を持参ってチェックイン、カードキーを受け取るときには、荷物がちゃんと後ろに用意されていて引換券を渡して受け取れました。ブーツケースだけ乾燥室に置いて、部屋に荷物を運びました。日によってベルがホテル玄関口にいない場合がありますが、そのときは、車をホテル前に駐車して、まずチェックインをし、車から板やブーツケースなどを下ろして、ルームキーで乾燥室を開けて荷物を入れ、ラゲージバックなどはホテルのスタッフに預けて、車を駐車場に入れれば問題ありません。朝は車をホテル前に駐車し、乾燥室から荷物を出して積み込んでスタートすれば良いわけです。夕食は周辺の飲食店で済ませホテルに戻り、サウナプラトーで交代浴をして疲れを取り除けます。それに、他のビジネスホテルの朝食が6時30分からなのに対して、ここは6時から食べられます。

OMOカフェ&バアでの朝食は、和洋メニューが用意されててクオリティはかなり高いです。食事の場所は案内された場所で食事が終わると「食事中」のカードをスタッフに渡せば後片付けをしてくれます。ゆっくり食べても7時にはホテルをスタートできるので、スキー場へ朝一番で行けます。フロントには旭川周辺のスキー場情報をボードで見ることができますが、あくまでもライブカメラの映像と積雪情報などが見れるだけで、朝6時時点の詳細情報がわかるわけではありません。スキー場の標高などを考慮して詳細情報のわかる天気予報(Windy、snowforcast.com)などを参考に、判断していくのが良いでしょう。

通常のビジネスホテルには、チューンナップ道具の貸し出しや専用の場所はないですが、ここomo7旭川by星野リゾートでは、乾燥室の隣にチューンナップ・スペースが用意されています。ガリウムワックスやHAYASHIワックス、それにアイロンからブラシングまで無料で使えるよう用意されているこのサービスは感心します。17時過ぎるとインバウンド連中が4台のチューンナップ台でワクシングをしていました。板は乾燥室に戻したのですが、ツインチップの板を立てかけるには厳しいラックでした。ブーツケースは横にして下段のブーツケース箱に置いて翌日まで乾燥させます。乾燥室にはブーツ乾燥機まで置いてありました。チューンナップしている間ブーツも乾燥させられます。