ようやくK2のMINDBENDER140BOAを受け取ることができました。さっそく石井スポーツ盛岡店でインソールを作りました。このブーツはMINDBENDERの中で最もINDEXFLEXが硬いブーツなんですが、3番と4番バックルに付いているプレートを外すと120から130前後の柔らかさが出て足首の可動域が確保されます。上級者なら十分使いこなすことのできるブーツに仕上がっています。それにこのブーツはテックビンディングにも対応しており、バックカントリーでの使用も考えられているため、ブーツの背部にPowerlock Spyne がついており、バックカントリーモードとスキーモードを切りかえることができるため、歩きやすく、スキーモードにセットすると、とてもバランスが良く、ジワッと曲げることができるのには驚かされました。もう一つの特徴は、インナーブーツがオーバーラップタイプで、BOAで締められるようになっています。履くときにはチューリップのように開き、ストンと足入れができ、BOAでインナーブーツを締めてから、1番と2番バックルの代わりにBOAで締めて、3番と4番バックルはいつもと同じように締めていきます。歩くときはPowerlock Spyneを上に引き上げればウォークモードになり、グリップウォーク対応なので非常に歩きやすいです。滑るときは、Powerlock Spyneを下に下げればスキーモードになります。いままで1番と2番バックルの調整幅が狭く悩まされてきた方にとっては、このホールド感は是非味わってもらいたい1足と言えます。
今年も出たキュンパスしかも2日間用も!
夏油高原スキー場はその名の通り、「豪雪」を謳う理由は、スキー場を囲む横岳、兎森山、オガラ森山、前塚見山の山々がくびれの部分になっているため、雪雲が集まりやすく、このスキー場周辺に雪を落とします。それに、ツリーランエリア内は、風による完璧なリセット状態になることが多く、降雪のない日でも高確率でパウダーが楽しめる他にはないスキー場です。
パウダーは北海道と思われている方も多いかと思いますが、インバウンド需要の影響でニセコをはじめ、ルスツリゾートでも外国人スキーヤーがパウダーを求めて朝早くから列をなしてリフト待ちしています。しかしここ夏油高原スキー場は、非圧雪コースが豊富で、まだインバウンドは多くないので、十分にパウダーが楽しめる場所と言えます。
さて昨年までのキュンパスは平日1日しか使えなかったため、日帰りの強硬プランでないと夏油高原スキー場まで来ることができなかったのですが、今年は何と2日間利用できるプランが加わったので、2日間パウダーを楽しむことができます。
東京発の東北新幹線始発に乗車し、北上駅まで3時間、駅から無料シャトルバスでスキー場まできて、スキー宅急便をセンターで受け取り、着替えてスキーを楽しみます。その日はセンターの各種リフト1日券付き宿泊プランを利用すれば
【パックdeお得】リフト1日券付き宿泊プラン〈1泊2食付き〉ミックスドミトリー 合計 12,400 円
18,000円 キュンパス
12,400円 リフト1日券付き宿泊プラン〈1泊2食付き〉
6,400円 リフト1日券(大人)
7,258円 スキー宅急便(往復)
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44,058円
スキー場ではパウダー専用のレンタルスキーも充実していますから、スキー宅急便で板を送るよりもブーツとウェア類を持参してレンタルを借りるのもよい方法かもしれません。
・利用期間 2025年2月13日(木)~3月13日(木)<土・日・祝を除く平日限定>
・発売価格 【1日間用】10,000円 【連続する2日間用】18,000円
・座席指定 【1日間用】2回まで 【連続する2日間用】4回まで
・購入方法 「えきねっと(Web)」限定発売
詳細はJR東日本のキュンパスをご覧ください。
是非、夏油高原スキー場に遊びに来てください。
参考
キュンパス https://www.jreast.co.jp/heijitsutabi/kyunpass/?_gl=1
夏油温泉スキー場レンタル https://www.getokogen.com/winter/02rental/index.html
夜行バスと新幹線で夏油高原スキー場へ!
トップシーズンにパウダーを求めて滑りに行くときは、北海道のニセコ、ルスツなどが有名ですが、内地でパウダーが楽しめるスキー場に、岩手県の夏油高原スキー場があります。夏油高原スキー場は奥羽山脈の南東に位置する北上山地の一部で、夏油高原の周辺は、ちょうど山脈のくびれの部分になっている為、雪雲が集まりやすく、狭い範囲に集中して雪を落とします。過去3年間の平均パウダーリセット率も12月42%、1月52%、2月43%と高い値が出ていますので、パウダーの滑れる希少なスキー場といえます。ポイントは飛行機ではなく、夜行バスや新幹線で行けるので、天候に左右されにくい点でしょうか。
今回ご紹介するのは夜行バスと新幹線を利用したリーズナブルな夏油高原スキー場でのスキープランになります。
往路は東北行きの夜行バスを利用します。夜行バスはバスターミナル東京八重洲から北上駅まで直行便で行くことができます。金曜日の夜出発し、土曜日の早朝に北上駅に着きます。但し夜行バスは少々窮屈な感じがするので快適な旅とは言えないかもしれませんが、週末を利用してパウダーが楽しめます。
無料シャトルバスで夏油高原スキー場へ向かいます。無料シャトルバスの北上駅東口の1便は6時40分なので、7時30分にはスキー場に入れます。ロッカーで着替えをして、宅配で届いたスキーで準備をするか、レンタルスキーを借りてスタンバイすれば、8時30分からのリフト運航開始に間に合います。帰りは最終の北上駅行き無料シャトルバスで北上駅まで着いたら、新幹線で東京駅まで帰ります。これで日曜日の午後までスキーを楽しみ、夜には東京に帰ってこられます。
夜行バスを利用した場合は以下の通りです。
TDL21:20-バスターミナル東京八重洲22:45-北上駅 東口05:50
【岩手きずな号】東京⇒久慈・盛岡 102便 4列ゆったりシート(トイレ付)/岩手県北自動車
【夜行バス+新幹線合体プラン】
■金曜日夜出発で日曜日に帰宅(土日滑走)
板はレンタルにして、金曜日の夜にバスターミナル東京八重洲から夜行バスで、土曜日の早朝北上駅に到着します。北上駅から無料シャトルバスが出ているので、これでスキー場へ来て、ロッカーで着替えてレンタルスキーを借りて滑ります。(スキーブーツとヘルメット、ゴーグル、グローブ、ウェアは持参)帰りは北上駅から新幹線で東京駅まで帰れば効率の良いパウダースキーが楽しめます。
夜行バス:6,300円
新幹線(復路):13,410円
宿泊リフト券パック:14,300円(1泊2食付)
レンタルスキー:4,100円/日×2日=8,200円
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合計42,210円
スキーの荷物を運ぶのが億劫な場合は、あらかじめスキー宅急便のオールインワン型ケースで夏油高原スキー場へ送っておきます。そうすれば荷物も減らせ快適な旅行が可能です。
夜行バス:6,300円
新幹線(復路):13,410円
宿泊リフト券パック:14,300円(1泊2食付)
スキー宅急便:5,060円(往復宅急便160サイズ)
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合計39,070円
往路・復路ともに新幹線を利用する場合は、土曜日の朝一番で東京駅か大宮駅から乗車し、北上駅から無料シャトルバスを利用して夏油高原スキー場へ行きます。他には満50歳以上の方が対象ですが、「大人の休日倶楽部」を活用することです。
大人の休日倶楽部を利用すると、
■「大人の休日倶楽部」活用(1泊2日プラン)
入会条件は満50歳以上で大人の休日倶楽部に入会することが条件で、利用期間内という条件が付きますが、12月16日から発売の「大人の休日倶楽部 東日本フリーエリア内5日間乗り放題」では、普通車18,800円、グリーン車35,000円(普通車指定席も6回までご利用可能!)です。利用期間は2025年1月16日(木)~1月28日(火)と短いですが、コストパフォーマンスは良いかと思います。
大人の休日倶楽部パス(東日本):普通車18,800円
宿泊リフト券パック:14,300円(1泊2食付)
レンタルスキー:4,100円/日×2日=8,200円
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合計41,300円
大人の休日倶楽部パス(東日本):普通車18,800円
宿泊リフト券パック:14,300円(1泊2食付)
スキー宅急便:5,060円(往復宅急便160サイズ)
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合計38,160円
■ちょっと贅沢な旅駐得々プラン!
車で東京八重洲パーキングまで行き、旅駐得々プランで車を駐車し、往路はバスターミナル東京八重洲から夜行バスで北上駅へ、復路は新幹線で東京駅まで戻ってきて、東京八重洲パーキングから車で帰宅するちょっと贅沢なプランです。
東京駅八重洲パーキング
旅駐得々プラン
8時間以上24時間まで1日通常8,000円が旅得々プランなら1日5,000円
32時間~48時間まで10,000円で駐車できます。
大人の休日倶楽部で夏油高原スキー場!
JR東日本の大人の休日倶楽部に加入すると、東日本フリーエリア内5日間乗り放題(東北地方5日間新幹線乗り放題18,800円期間限定)で指定席も6回まで利用できます。
東京駅から北上駅までの通常料金は、片道、乗車券8,030円 特別料金5,800円で13,830円なので、往復27,660円かかります。
JR東日本にはさまざまな割引サービスが用意されていますが、なかでもお得なのが「大人の休日倶楽部」です。まず、入会条件は満50歳以上となっており、64歳までが「ミドル」、満65歳以上は「ジパング」というランクに分かれています。大人の休日倶楽部に入会するには、JR東日本が運営しているクレジットカード“ビューカード”への申込みが必須となり、この会員専用のビューカードが大人の休日倶楽部の会員証となっているのです。
12月16日から発売の「大人の休日倶楽部 東日本フリーエリア内5日間乗り放題」では、普通車18,800円、グリーン車35,000円(普通車指定席も6回までご利用可能!)です。大人の休日倶楽部は人気の商品なので、すぐに満員になってしまいますので、発売日に購入することをお勧めします。
大人の休日倶楽部の東日本乗り放題プランである「大人の休日倶楽部パス(東日本)」では、新幹線を含む指定席を6回まで利用できます。
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大人の休日倶楽部パスの2025年1月利用分(第3回)の発売日は、2024年12月16日(月)です
2024年度 大人の休日倶楽部パス(東日本・北海道)第3回
利用期間: 2025年1月16日(木)~1月28日(火)
販売期間: 2024年12月16日(月)~2025年1月23日(木)
有効期間: 連続する5日間
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大人の休日倶楽部を利用すると、週末の金曜日から日曜日までの2泊3日でも、往復交通費は18,800円なので、これにリフト1日券付き宿泊プラン〈1泊2食付き〉を付ければ、あとはスキー宅急便代かスキー板だけ現地でレンタルすれば「豪雪」を楽しめます。利用期間は限定されていますが、かなりお買い得な商品になるかと思います。
スキー十戒
昔から極寒悪雪で有名な乗鞍高原スキー場で、乗鞍三羽烏と言われた達人にスキーの奥義を教わることができました。その後、本場オーストリアへ武者修行に出かけ、インスブルック大学のクルッケンハウザー教授やホピヒラー教授からスキーを学び、帰国後にスキー界でたくさんのお仕事をさせていただきました。大学を定年退職しましたが、まだまだやり残した仕事があるので、からだが動くうちは頑張ろうと思っています。このスキー十戒は、これまでの経験をまとめたものです。
【滑走術十戒】
一、板の真上に立つこと、これ動きの始まりなり!
二、滑るとは重心移動と回旋と傾けることなれど、割合変えれば変化自在!
三、雪との会話の始まりは、足裏・足首・膝・腰と伝わるものなり!
四、滑るとは、前後・左右・上下に動くことなれど、これ安定と不安定の連続と知れ!
五、一回の荷重で板を正確に回すこと至極大変なれど、これ滑ることの基本なり!
六、雪質、斜度、地形・スピードいずれが変わるも滑りは変わる。
七、力とは大きさと方向を持つ量なれど、重力・遠心力・加速度・・・自然との共生に形なきもの数知れず!
八、研ぎ済ませし五感は、上達の道しるべなり!
九、軸線使うこと悟らば、筋力いらずの技運隆盛、筋力得しは鬼に金棒!
十、新雪、深雪、硬雪・湿雪これ全て雪面抵抗の違いはあれど、同じ雪なれば、差別することなく、受け入れるべし!
【身心洗浄十戒】
一、己を磨きたければ、身心洗浄これ静粛なる自然の神々からの極楽浄土、故に常に切磋琢磨すべし!
二、いつ如何なる時でも、如何なる理由があろうとも、そのときの滑りが己の技量なりと知れ!
三、快晴無風温暖粉雪これ人間の戯言としれ!
四、時の流れに身を委ねるは、大いなる自然との共生の始まりなり!
五、目配り・気配り・心配り・・・皆が悟ればスキーは楽し!
六、私利私欲に走りし諸行は、自然への反逆なれば、必ずや災いを被ること、必然なり!
七、自ら残すシュプールは、つかの間に消える己の人生なれば、振り返るも良し、振り向くことなく立ち去るも良し!
八、人に見せる・見られること重圧と思わず、自己向上の糧とすべし!
九、人の話を謙虚に聞くこと、これ大切なれど、鵜呑みにせず、自ら実感したもので自ら創造せよ!
十、十人十色の雪煙あれど、シュプールを刻む楽しさに変わりなし!
【伝承術十戒】
一、流行とは時代の流れなれど、先人によって築かれし基本に変わりなし!
二、教えること、これすなわちこの型にはめることにあらず、その者の滑りを生かすことなれば、己の感覚を伝授すべし!
三、動きを教えること、即ち形なきもの教えることなれば、力の大きさと方向の量を忘れることなかれ!
四、己のシュプール多様なれば、広く教えの道開かれん!
五、山に向かい、山に問わば、自然に教えを乞うことなり!
六、「差を感じる」、「差を理解する」、「差を染み込ませる」これ指導の三原則なり!
七、学ぶ(見抜く)ときには弧を繋ぎ、洗練するは弧を区切り、染み込ませるは弧を繋ぐ!
八、悪癖(あくへき)の根元は、悪癖の現れし場所にあらず、その前の動きにあり!
九、雪上での説法は講習にあらず、講習とは口で滑ることにあらず、足で滑ることなり!
十、数ある教え方に誤りなくも、常に教え方に疑いあると悟るべし!
【指導者十戒】
一、山に活きる者ならば、息づく山の雄叫びを、伝えし山に来る者達に!
二、望むと望まざるとに関わらず、目立つ存在なれば、何時如何なるときでも人目を引くこと忘るべからず!
三、卓越せし技を持たば滑りに説得力あるも、これ必ずしも教える術(すべ)備えし者にあらず!
四、技の高みを極めし者、人の滑りの悪癖を見抜くこと得意なれど、良癖を見抜くことを忘るること多し!
五、仮にでも技術が劣ると笑うなかれ、習わぬ先のわが身なりけり!
六、上手いとは外に語らず、自慢せず、身の及ばぬを恥じる人なり!
七、番号呼ぶは己の勝手、名前呼ぶは社会の常識!
八、仮にでも己が己の講習を受けて思う良し悪し、生徒の思いもこれ同じ!
九、批評・批判は周囲の讒言、炯眼持つは指導の始まり!
十、金と時間と労力を使いし生徒の要求に、答えて値が付く指導の力量!
【検定十戒】
一、滑る都度、検定するぞと思うなら、検定は常の滑りにならざらん!
二、本番は心静かに気を配り、心は連なる山の姿かな!
三、滑るとは柔らかにして強くあれ、硬く弱きは下手のふるまい!
四、厳しさを好んで受くる心意気、楽しさあれば厳しからずや!
五、仮にでも失敗するは人間の、もって生まれし当然の、諸行なりと思うべし!
六、手と肩の力を抜きて腰強く、滑るスキーは氷を砕く!
七、守勢に回るは後の祭り、攻撃するを常とすべし!
八、隙間から襲いかかるは逃走も、己が向かうは闘争なり!
九、プレッシャーは人から授かりしものにあらず、自ら作りし虚構なりけり!
十、結果とは周囲の示す関心事、ひたすら滑る我が身なりけり!
リフト券の目安
日本スキー場開発の時間券導入の記事を上げていたので、リフト券の目安を考えてみようと思います。結論から言うと、時間券で滑った方が損をしないといえそうです。但し北海道をはじめ25時間券や30時間券など地元を対象とした時間券はあっても、遠方からのスキー客用の時間券(5~10時間券)は作られていません。用途に合わせて使い分けるんことが必要です。
日本のスノースポーツ産業は、インバウンドの需要が年々増えてきて、今後人気のスキー場から徐々に全国のスキー場に拡散していく傾向にあります。ニセコスキー場は早期に不動産の買い占めが始まり外資によってスキー場周辺は地元以外のホテルやコンドミニアムが軒を並べ、またたく間に国際的なリゾート地へ変貌していきました。外資に占領されるとインフラの整備も早いのが特徴ですが、物価は国際水準で推移していきます。八方尾根スキー場も地価が3割上がり外資の波が来ていますが、まだインフラの整備が追い付いていません。ゴンドラは朝1時間以上待たないと上がれませんし、老朽化が進んでいます。リーゼンコースも一部崩落したままで整備が追い付いていません。宿の数が少ないので外国人の宿泊を占領されて行っています。併せてリフト代や食事代のレートが国際水準に近づいて行っています。
確かなことは、温暖化が進行する中で、日本は数少ない降雪の国なので世界中から滑りに来るので、温暖化で雪がなくなるまでインバウンドは絶えないし、値上げは続くと思います。
【1日券・シニア券】
スキー場 | 1日券(大人) | 1日券(シニア券) | 備考 |
ルスツリゾート | 11,200円 | 8,300円 | Web価格 |
ニセコモイワ | 9,900円 | 8,300円 | Web価格 |
八方尾根 | 8,000円 | 7,700円 | |
志賀高原 | 8,000円 | 6,400円 | |
宝台樹 | 6,600円 | 6,000円 | |
かたしな高原 | 3,400円 | 3,300円 | 平日 |
かたしな高原 | 4,900円 | 4,400円 | 土日祝日 |
Vail Ski Resortを例にみると、大人の場合、1日券は平日で約229ドル(34,000円)、週末で269ドル(40,000円)です。ピーク時には料金が上がることもあり、直前に購入すると299ドル(45,000円)に達することもある。こうした事例は国内スキー場運営会社も見ていますから、インバウンド需要が高まると、平日券と週末券それに繁忙期の料金がスキー場の需要に合わせて変化していく可能性があります。ルスツの1日券11,200円はまだ外国からすれば安い金額なのです。ここ数年で国内の主要スキー場は大人1日券1万円を超えてくると予想されます。
【時間券】
スキー場 | 時間数 | 料金 | 料金/時間 |
ルスツリゾート | 25時間 | 31,500円 | 1,260円 |
ニセコモイワ | 30時間 | 44,000円 | 1,467円 |
ニセコヒラフ | 30時間 | 54,900円 | 1,830円 |
夏油温泉 | 20時間(早割) | 21,800円 | 1,090円 |
夏油温泉 | 20時間(通常) | 26,000円 | 1,300円 |
POWDER5ぐんま | 10時間(早割) | 9,600円 | 960円 |
POWDER5ぐんま | 20時間(早割) | 18,700円 | 935円 |
宝台樹 | 5時間 | 5,600円 | 1,120円 |
宝台樹 | 10時間 | 10,500円 | 1,050円 |
宝台樹 | 20時間 | 19,500円 | 975円 |
丸沼高原 | 5時間 | 5,500円 | 1,100円 |
北海道のニセコやルスツの時間券の考え方は、道民へのサービスとして提供されています。そのため25時間券や30時間券など1泊2日や2泊3日の旅行者には使いづらいのが特徴です。たぶんスキー場側からすると首都圏からの旅行者の多くは旅行代理店のパック旅行で来るので、時間券の対象ではないと考えているのかもしれません。これに対して、群馬県の「POWDER5 ぐんま」のように地域単位で共有した時間券の場合は、10時間券や20時間券とリフト売り場の渋滞緩和や複数回量の促進が見え隠れしています。
1日券8,000円を時間券に換算すると、1日5時間滑走するとき1,600円/時になるので、これを目安に見ていくとよいと思います。今のレートだと2,000円/時までは上がる可能性があります。
スキー場側の戦略からすると、リフト券の販売方式を現地の窓口からWeb販売に切り替えていき、電子チケットの早期割引を含む時間券(5時間・10時間・20時間)へと切り替えていく必要が出てくるでしょう。シーズン中は1日券も平日券、週末祝日券、繁忙期券など多様な価格設定が必要かと思います。ひとつの目安として覚えておくとよいでしょう。
参考
STEEP「2024ー2025スキー場リフト「時間券」情報」
https://steep.jp/topics/98193/
S-B-B認定整備技術者セミナー2024
今年も「S-B-B認定整備技術者セミナー2024」が開催されます。S-B-B認定整備技術者セミナーは、日本スキー産業振興会が主催するスキーブーツとスキービンディングの取付と調整を正しく行うための資格です。対象となるのは、協賛団体のあるスキー販売店及び代理店の正社員、スキー場・スキースクール・レンタルショップの正社員、常勤講師、及び準ずる方、協賛企業の公認オピニオンリーダーまたは各地区のコーチなどが受講できます。残念ながら加盟していないメーカーは対象外です。SAJの有資格者も受講できます。講習はオンラインと対面講習から構成されていて、オンライン講習を受講後にテストとアンケートに答えて、合格すると認定されます。
2024年度の協賛団体は、2024年度の協賛団体は、アメアスポーツジャパン(株)、エランジャパン(株)、EOC(エレベートアウトドアコレクティヴ)ジャパン(株)、(株)ゴールドウイン、HEAD Japan(株)、(株)テクニカグループジャパンです。
MINDBENDER 140 BOA 名器再来!
カスタムフェア東京会場が今日から日曜日までサンシャインシティ展示ホールAで開催されています。まずK2のブースに出かけてみました。松ノ木先生もいらしていたので挨拶をして、さっそくMindbender140 BOAを履いてみました。
ライナーがオーバーラップのインチューションになり、インナー部分にもBOAがついているので心配していましたが、つま先をライナーにくぐらせていくと、そのままブーツが履けてしまうではないですか~これは驚きです。たぶんインデックスフレックス140のブーツで両手でアウターを広げないで履けるブーツはこのブーツ以外ないでしょう。これは楽です。そしてオーバーラップのインナーをBOAで締めていくと、包み込むようなホールド感で締まっていきます。第1・第2バックルの部分は、BOAシステムに代わり、足の甲だけでなく足裏から締めてくれるので、足の甲とくるぶしの両方が締まります。これは本当にありがたいです。それに、後ろにPOWERLOCK SPYNE(パワーロックスパイン)という調整バネがついていてツアーモードに切りかえたりできるのですが、このバネ感が足首の動きを邪魔しないか心配していたのですが、じわっと前傾し、じわっと戻ってくるではないですか。おそらく第3・第4バックルに装着してあるプレートを取り外せば、インデックスフレックスが130前後になり、今使っているRECON PROと同じ感覚で扱えることが分かりました。ブーツの重量は約1.8kgと軽く、着脱も容易で、ホールド感も良い、それにツアーでも使える優れものです。
キュンパスで行く夏油温泉スキー場日帰り計画
岩手県の夏油温泉スキー場は、非圧雪コースを豊富に持つ国内でも数少ないスキー場です。このスキー場の特徴は、滑り手に必要な情報を常に発信しているところが素晴らしく、ライブカメラの情報やリフト運航状況に加えて、コース開放状況、その日のコンディションの詳細をパトロールが毎日更新しています。
ぜひ行ってみたいスキー場なのですが、如何せん東京から岩手県までの距離が約500㎞、八王子に住んでいると約530㎞ほどあり、滞在をして滑るとなるとかなりの出費を覚悟しなければいけません。そのため、東京駅や大宮駅から新幹線を利用した利用計画が紹介されていますが、乗車券8,000円、指定席6,000円で片道14,000円、往復28,000円かかるのです。それに電車での移動ではスキーを一式手持ちで乗車できませんので、宅配便で送らなければいけなくなります。クロネコヤマトのオールインワンスキー宅急便を利用すると、往復で7,258円かかってしまいます。すると往復新幹線代とスキー宅急便代を合わせるだけで、35,000円もかかってしまうわけです。
車で東京から夏油温泉スキー場まで行くとなると、高速料金が往復で約20,000円、ガソリン代が約15,000円、なので36,000円前後かかります。[ドラ割]ウィンターパス2024 夏油プラン(仙台発着)を利用すれば、高速料金が5000円ほど抑えられますが、それでも31,000円ほどかかります。もちろん複数人で行けば割り勘できますが、片道約6時間の長旅になります。
これにセンターのスキーヤーズベッドを利用し、リフト券を購入すると3日間滑ると6万円を超えてくるわけです。この金額は北海道へスキーに行く料金と同額です。
そこでJR東日本が2023年12月に発売したばかりの新商品、新幹線・特急列車などの自由席を含むフリーエリア内が1日乗り放題プランの「キュンパス」で考えてみました。利用エリアにJR東日本前線とありますから、東京駅から岩手県北上駅までは対象路線になります。販売期間は2024年1月14日(日)~2月29日(木)えきねっと限定で、利用開始日の1ヵ月前から14日前までの発売となります。従って設定期間は、2024年2月14日(水)~3月14日(木)平日限定という条件が付きますが、販売価格は10,000円です。キュンパスを使えば日帰りが条件になりますが、10,000円で東京から岩手県まで往復できるというわけです。
新幹線の利用に際しては以下の通りです。
06時04分 東京駅発
08時54分 北上駅着
09時10分 北上駅発(送迎バス)
10時00分 スキー場着
16時30分 スキー場発(送迎バス)
17時20分 北上駅着
18時15分 北上駅発(新幹線)
21時12分 東京駅着
当然新幹線で行きますので、スキーは現地でレンタルします。夏油温泉スキー場は非圧雪エリアの深雪が売りなのでレンタルにもファットスキーがあります。新幹線に積み込むのは、スキーウェアにヘルメット、グローブ、ゴーグルそれにスキーブーツです。
荷物を東京駅まで運ぶのは、在来線で東京駅まで行くのも良し、車で東京駅八重洲パーキングに駐車しても良いでしょう。東京駅八重洲パーキングを利用するときは、旅駐得々プランを活用すれば、1日5,000円で駐車ができます。
キュンパスを利用し、北上駅から無料送迎バスで夏油温泉スキー場へ行き、スキー場で着替えて滑り始めます。残念ながらこのプランでは、朝一番のファーストトラックの乗車ができないことでしょうか。朝10時過ぎから、ファットスキーをレンタル(2回交換可)し、16時まで滑って、無料送迎バスで北上駅に向かいます。17時20分に北上駅に到着し、18時15分の新幹線で東京へ戻ります。21時過ぎには東京駅に到着します。東京駅をベースに在来線を利用すれば、シニア券(3,500円早割)を利用すれば、19,300円で夏油温泉スキー場の非圧雪を体験することができます。これはお得なプランかもしれません。
今季は3月14日までしかキュンパスが使えませんが、来年もこのサービスが続くことを期待したいと思います。
旅駐得々プラン 5,000円
キュンパス 10,000円
リフト券(早割シニア券) 3,500円
レンタルスキー(パウダー用) 4,600円
レンタルストック(パウダー用) 1,200円
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東京八重洲パーキング利用の場合、 24,300円
大宮駅駐車場を利用した場合 20,500円
電車で利用した場合 19,300円
キュンパス https://www.jreast.co.jp/heijitsutabi/kyunpass/
旅駐得々プラン https://parking.yaechika.com/parking_tabichu.html
夏油温泉スキー場レンタル https://www.getokogen.com/winter/02rental/index.html
JAPOWイン北海道ルスツ編
昨夜はまったく積もっていなかったので、7時に朝食を済ませて、7時45分モイワを出発、ルスツリゾートのイーストステーションまで約30㎞を約40分で移動、お昼ご飯はセブンイレブンでスチックバーを1本バッグに入れて、シニア券5時間券がWeb購入だと6,000円で、チケット売り場で買うと7,200円だったので、早速駐車場で手続き開始、無事にメールが届き、QRコードが入手できたので、TICKET PICK-UP BOXで発見してもらいました。
今日の作戦は、当然外国人が多いので、彼らはツリーランに興じるだろうと、それもイゾラへ向かうだろうと予想しました。当然のことながらイースト第一ペアリフトは激混みだったので、イーストゴンドラ2号線でイーストの頂上へ向かいました。このゴンドラは今まで乗っていなかったんですよね。そしてスーパーイーストコース◆◆へ、コブが隠れてはいましたが、雪がモイワに比べて軽く15㎝程かぶっていたので、1本目の急斜面から雪質に感動でした。
そのままフリコ沢を降りて、イゾラ第2クワッドリフトに乗り、イゾラグランコースをカフェテリアイゾラ2000のゴンドラ乗り場まで滑りました。皆さんイゾラスティームボードやヘブンリーコースそれに林間コースに流れていたのか、人もまばらで、圧雪ラインが残ったままの状態でいっきに下までのノンストップでした。気持ちよすぎです。
次にイゾラゴンドラで頂上まで行き、スティームボードAコースへ、朝一番は圧雪バーンのままで滑りごたえ満点でした。
次にヘブンリーキャニオンコース、これもいままで滑れなかったコースで気になっていたので、上から攻めてみました。降雪の後はパウダー三昧の場所になりそうですね。
頂上からいままで滑れなかったヘブンリーキャニオンコース◆ここも荒れてはいましたが、雪が柔らかく難所で気持ちよかったです。再度イゾラ第3クワッドリフトで上がり、次はヘブンリースピリットコース◆を攻め、最後にイゾラ第4クワッドリフトで上がり、ヘブンリーリッジBコースをこれまたノンストップで滑りました。イゾラグランコースは午前中は最高のコンディションでした。イゾラDコースも一枚バーンで、このあとアクロス第2ペアでイーストに戻り、ビバルディコースとフーボルコース(初級コース)これがまったく荒らされてなくカービング三昧でした。延べ12本、良く滑りました。
12時過ぎころから吹雪き始めたので、早めに切り上げ、15時30分に新千歳空港へ、チャックインしようとしたら20時30分の便は欠航扱い、10分後の16時20分発羽田行きなら変更可能ということで、急遽予定を切り上げ、飛行機に飛び乗りました。無事に帰れて来れて良かったです。5便欠航で残りは出発遅れになっていますね。
スノーボードはボードの性質上滑走速度域がある程度制限されるので、圧雪バーンでカービングをさせるよりは、ツリーランのように浮遊感を味わうほうが楽しいんだろうと思います。フリースタイルのボードでカービングをさせるというのは、ファットスキーでカービングさせるようなものでしょうか。彼らは林の中を好む性質があるのかもしれません。ルスツリゾートスキー場はほぼ60%~70%が外国人で、アルペンスキーを履いている人を今回見ることができませんでした。アバランチの装備をして滑走禁止エリアを滑っていました。外国人が北海道に求めるスキー場はパウダーやツリーランなんですね。カービングスキーではありません。楽しみ方の違いがハッキリと見えてきました。それから驚いたのは、スイス人やイタリア人の観光客がスキーをしに北海道に来ています。スイス~~氷河スキー場まであるのにパウダーが滑れなくなっているのでしょうか。それから中国人の滑れる観光客も着実に増えてきていますね。まだレベルは高くないですし、ツリーランなどはしていませんが、増えてきていますね。
私たちと違って、オーストラリア人をはじめとする外国人の休暇は10日間近くあります。なので低気圧が通り過ぎた後のパウダーがその10日間のどこかで来るんですね。滞在中にパウダーが滑れるわけです。だから何度も来るんですね。少しわかってきました。
彼らからすれば「アルペンスキー競技?カービング?どこでやるの?だれが?」それより「ノンストップで1~2km滑る方が楽しくない?」「急斜面のパウダーを滑る方が楽しくない?」「ツリーラン楽しいよ!」ちゃんとアバランチの装備をして滑ってるんですね。
今日ルスツリゾートでリフト本数12本以上約30㎞、全長1.2㎞~2.8㎞をノンストップで滑る気持ち良さは、内地ではなかなか味わえないですが、スキーの考え方を見直す必要があるかもしれません。
JAPOWイン北海道ニセコモイワ編
恒例の北海道深雪一人旅を敢行しました。スキー場周辺の価格が高騰し、外食では太刀打ちできなくなってきているので、今年は電子電磁で使えるお弁当箱を持参し実施することにしました。
朝3時に起きて、4時30分に羽田空港へ5時15分からANAのチェックインカウンターを通過して、予約した席の列だけなぜか誰も乗らず1時間30分ほど熟睡できました。レンタカーは今回ホンダのN-BOXで基本前輪駆動で滑ると4WDになるんだとか、しかし最低地上高も少し高く、何が良いかというと中が広く着替えも楽々だったということです。ただし167㎝の板が補助席をたたまないと詰めなかったことでしょうか。8時30分定刻で到着、レンタカーを借りて9時30分に空港を出て、ニセコモイワまで2時間でした。
到着後、ロッジ834で宿泊割引券のことを質問に行くと、すぐにチェックインさせてくれて、カードキーをセンターで提示するとリフト券が購入できました。シニア券より安い5,000円でした。ここも外国人占有率は60%を超えています。
リフトの営業時間が15時30分までで3時間ほどしかなかったので、ロッジ前にやきいも屋が出店していたので小さめを1本500円で昼ご飯代わりに。白樺コースで足慣らしをしたらジャイアントコースへ、さすがに朝のうちに新雪は食われていましたが下半分の圧雪状態は悪くなかったです。明日に備えて、クワッドリフトであがり3本ほど林間コースを下見してきました。公表は500mですが、宝台樹のダウンヒルのツリーラン版ですね。いや~さすがに正月明けから滑っていなかったので足に効きました。14時過ぎから吹雪始めたので、荷物をロッジ834に入れて今日は終了です。明日積もっていると良いのですが。
ロッジ834の朝食は外国人90%、ビレッジやアンヌプリは外国人だらけで落ち着かないのでモイワで滑っているという方が来ているようです。朝食を食べて朝一番のリフトに並びます。冬型の気圧配置が続いているので、時折日はさしますが、雪雲が覆い夕方になると吹雪始めます。朝はまずセンターでロッジ834のルームキーを見せると宿泊割引でリフト券が購入できます。次にロッジから板を持ち出し第一ペアリフト前にならびます。さすがに外国人のパウダー狙いは多いです。9時運転開始のクワッドリフトには30人近い人が、あ~日本時間の平日はたぶん北海道のスキー場には通用しないのでしょう。メインの白樺コースへ流れていきます。昨日のクワッド沿いのコースは踏まれていなかったので、私は白樺コースにはいかず、この写真のクワッドの右側から入るコースをを1本いただきました。30度以上はあるかと思いますが、途中までよかったです。
白樺コースが1.7kmで、ジャイアントコースが1,5kmですか~湿雪の深雪を3本滑ったらかなり足に来ました。ターン前半から雪の中に板を押し込めると楽にターンできますが、ターン後半に抑えようとするとダメですね。パウダーオンリーだと3時間が限界でしょうか、今日はお昼をはさんで4時間でギブでした。お昼にモイワ食堂に行き、チケット売り場の前まで行ったのですが….ラーメンが1,800円、かつ丼が2,000円の表示を見て退散してしまいました。(笑)代わりに、昨日ロッジモイワ834のそばのキッチンカーで焼き芋を売っていた(高橋さん)ので、今日もおじゃましました。小さめの焼き芋で500円なので助かりました。モイワ食堂ではスイスからの観光客が、ロッジモイワ834には今日イタリア人が入ってきました。オーストラリア人は確かに多いですが、欧州からも来てるんですね。昨年なかった光景は、中国人のスキーヤーとボーダーが10%ほど出現してきています。それも普通に滑れる中国人です。今後増えてくるでしょうね。
各スキー場のライブ配信
今シーズンは暖冬の影響で日本海側では降雪が見られるものの長野県南部や群馬県にはまとまった雪が降っていません。そこでライブ配信をしているスキー場をまとめてみました。そのスキー場にどれだけの雪が降り、どのリフトが動いているのか、目で確かめてみるのも良いでしょう。各スキー場の索道関係者の方々は雪づくりにご苦労されていると思います。全国各地のスキー場に雪が降ることを願っています。
かたしな高原スキー場
【公 式】https://katashinakogen.co.jp/
【ライブ】https://www.youtube.com/watch?v=74Rs8vxkpyo
ホワイトワールド尾瀬岩鞍スキー場
【公 式】https://www.oze-iwakura.co.jp/ski/
【ライブ】https://www.oze-iwakura.co.jp/ski/slopeguide/live/
丸沼高原スキー場
【公 式】https://www.marunuma.jp/winter/
【ライブ】https://www.youtube.com/watch?v=cqvEOhOzN2o
ほうだいぎスキー場
【公 式】https://hodaigi.jp/
【ライブ】https://www.youtube.com/watch?v=itDs_8I_JKk
川場スキー場
【公 式】https://www.kawaba.co.jp/gelande/
【ライブ】https://www.kawaba.co.jp/live-camera/
札幌国際スキー場
【公 式】https://www.sapporo-kokusai.jp/
【ライブ】https://www.youtube.com/watch?v=k1s9e3YsjDc
ニセコモイワスキー場
【公 式】https://niseko-moiwa.jp/ja/
【ライブ】https://www.youtube.com/watch?v=slmi00QnDA8
夏油温泉スキー場
【公 式】https://www.getokogen.com/winter/
【ライブ】https://www.youtube.com/watch?v=Wf9Gs2bamLE
車山高原スカイパークスキー場
【公 式】https://winter.kurumayama-skypark.com/
【ライブ】https://www.youtube.com/watch?v=R9ynSO2D5_g
ブランシュたかやまスキー場(静止画)
【公 式】https://blanche-ski.com/
【ライブ】https://office.nagawa.ne.jp/img/blanche.jpg
ロッテアライスキー場
【公 式】https://www.lottehotel.com/arai-resort/ja.html/
【ライブ】https://www.lottehotel.com/arai-resort/ja/ski/live-camera.html
軽井沢プリンスホテルスキー場
【公 式】https://www.princehotels.co.jp/ski/karuizawa/winter/
【ライブ】https://www.youtube.com/watch?v=vH6w1vrGTlE
かぐらスキー場
【公 式】https://www.princehotels.co.jp/ski/kagura/winter/
【ライブ】https://www.princehotels.co.jp/ski/kagura/livecamera/
アルペンスキー技術のロジック
アルペンスキー技術の基本は何でしょうか。現在の選手の滑走技術は「いかに『ターニングポール(ターン内側のポール)』に近付いて最も短距離に滑走し、かつタイムを短縮するか」という方向性を極めようとしています。
日本の元アルペンスキー選手の平澤岳は、2013年4月11日スキーヤーGAKの「日本のテクニック・うそほんと チルドレンレーサーのために」の中で、「基本となるテクニックとして、最速ラインを通るために、方向を変えるとき、ターンをするわけだが、そのターン弧をより小さくすることで、直線が増え、タイムを短縮できる」と指摘しています。そして、「小さなターン弧を作るためには、板をたわませなければならず、たわませるためには上下等を使って、トランポリンのように板をしならせる必要がある」と解説しています。2017年3月31日に同じスキーヤーGAK「スキーのテクニックについて思うことと警笛」の中でも、上下動の重要性や板をたわませることも書き込んでいます。
これらをまとめてみると以下の通りです。
- ターン弧を小さくして向きを変える
- ターン弧を小さくするためには、板をたわませる
- 板をたわませるために上下動をしっかりと使う
- エッジングはからだ全体をターン内側に傾けて、膝は正面を向いて屈伸運動をしているように使う(膝の動く方向を変えない)
- ターンとターンの間はより多くの体重を板に載せたいので立ち上がる
- ターン終了時に外傾の姿勢から、くの字姿勢を維持したまま思い切り立ち上がれば、谷側に立ち上がる意識をしなくても、体は自然と谷側に立ち上がる
アルペン競技選手の基礎として、Tomnaticは「Lateral Balance & Transitions(左右のバランスと切りかえ)」について掲載しています。この中で、スキーレーサーたちがターンの各段階を理解し、効果的に滑走するための概念として、Initiation(イニシエーション)、Apex(エイペックス)、Completion(コンプリーション)、Inflection(インフレクション)などの用語用語について詳しく説明します。
■Initiation(イニシエーション):日本語訳: 開始
“Initiation”は、スキーのターンにおいて使われる用語で、ターンを始めるためのプロセスや動作を指します。スキーのターンは、滑走中に方向を変える必要があるときに行われます。Initiationのプロセスは、谷回りに入るためにも適応されます。まず谷回りに入る前に、スキーヤーは次のターンの方向を決定します。そしてターンを始める際には、体重を新しくターンを始める方向に移動させ、次のApexへ移行していきます。
■Apex(エイペックス):日本語訳: 頂点、最高点
“Apex”とは、ターンの最高点または、最大の曲がりを示す言葉です。言い換えると、最も除雪抵抗の大きな局面をApexとして捉えることも理解できます。ターンの中での最高点や板が最も曲がった状態では、スキーが曲がる方向に対して最も大きな角度で傾きます。この局面では、除雪抵抗が大きくなり、スキーヤーが滑走方向を変えるために必要な力が発生します。スキーヤーは効果的に旋回半径を短縮し、コースをより迅速に、かつ効果的に進むことができます。これは特にレースやテクニカルなトレイルで重要であり、スキーヤーが最速でコースを滑り降りるためのテクニックの一部です。
■Completion(コンプレーション):日本語訳: 完了、終了
“Completion”とは、ターンが終わり、滑走が次の動作に移る段階を指します。スキーレーサーはApexから離れ、次のターンに向けて調整を行います。重心の進路が、足の進路から外れ始めます。Completionは、次のターンへのシームレスな移行を可能にし、効果的なラインを維持するのに重要です。
■Inflection(インフレクション):日本語訳: 屈曲、湾曲
“Inflection”とは、ターンの方向を切り替える局面や動きの変化が生じる場所を指します。スキーレーサーはApexを通過し、滑走ラインから抜け出した後で、滑走ラインを変更して次のターンに向けて調整します。このとき、重心と足の軌跡は交差します。この段階では、一つのターンから次のターンへと滑走方向を変える瞬間や場面、エッジングや体重移動が変わる局面を示します。Inflectionが正確に行われると、次のターンへのスムーズな移行が可能となります。
福井大学の清水史郎先生のスキーロボットからもいろいろ学べます。ロボットのターンには、上下等を使って板を徐々にたわませる人間の運動はできていませんが、受動的なつまり、重心を内側に入れて、板にサイドカーブがあれば、ターンをして滑り始めます。
スキーロボットの動きを見ると明らかで、アルペンスキーの場合は外足の伸展と内足の屈曲動作で重心が内側に傾き、スキーのサイドカーブでターンをはじめます。一方、テレマークスキーの場合は、内足の後ろに引くことでエッジを立て、スキーを内側に倒していきます。内スキーの外側のエッジで早く角づけができるのは、このテレマークスキーです。アルペンスキーの場合は、外スキーを伸展(荷重)しながら内側のエッジで角づけします。いずれも、重心をターン内側に移動して内傾角を作り、重力と雪面からの抗力(反力)の合力ベクトル(向心力)により、見かけの力としての遠心力に対処していきます。
もしアルペンスキー技術をテーマに、より速く滑る技術を求めているのであれば、大きなテーマは「Apexのコントロール」で、具体的には「どのように両方のスキー板をたわませて板を走らせるか」でしょうか。そのためには上下動を使い、スキーに体重を乗せる仕組みを学ぶことが上達の秘訣と言えそうです。
<参考>
平澤岳「基本となるテクニック」:https://gakuskix.exblog.jp/19194849/
平澤岳「スキーのテクニックについて思うことと警笛」: https://gakuskix.exblog.jp/27685298
清水史郎(福井大学)「スキーロボット(ski robot)」:https://www.youtube.com/watch?v=kD7gTbtwWJk&t=204s
Lateral Balance & Transitions The Cornerstones of Advanced Skiing Uploaded by Tomnatic
https://www.scribd.com/document/182284825/Transitions-pdf
Ted Ligety GSターンの解説
伝説のフリースタイルスキーヤー、ジョニー・モーズリーと “ミスターGS “テッド・リゲティの最近のインスタグラムライブインタビューをしたときのトークの中で、テッドのGSターンの解説が載っていました。
Ted Ligety GS turn… insights from the legend himself!
by Fede Wenzel | Oct 9, 2022 | Ski Technique | 2 comments
https://fedewenzelski.com/ted-ligety-gs-turn-insights-from-the-legend-himself/
テッド・リゲティが自身の滑り方を明かしたのです。
■100%外足に荷重
まず大前提が外側のスキーであるということ、外スキーが王様だと言っています。
「外足と内足の割合が何%かなんて考えたことはないが、100%外足に体重がかかっているんだ。」「間違いなく、アウトサイドスキーの方がいいんだ。」ジョニーモズリーもまったく同意見でした。
■内足に体重をかけずに傾ける
ターンの始めに内足を後ろに引く「ターンの始めに内足を後ろに引くのは、内足に体重をかけず傾けるためだ。その方法は、ターンの終わりに、古い外側の足をハムストリングで引っ張ることだ。」
■地面から角度を作る「ヒップドラッグ」
「ターンはいつも、足首、膝、腰の順で始める。」
「すべては地面から始まる。地面から角度を作っていくんだ。」
「腰を地面につけようとはしない。」
「腰が地面に着くのは、ターンのトップで外脚を伸ばす/押すからだ。」「私が高いエッジアングルを作るには、腰を地面に引きずり込む必要がある。それが僕の解剖学的構造なんだ。ワールドカップに出場する他の選手たちは、股関節を地面に近づける必要はない。でも、僕はエッジアングルを得るために、腰を入れる必要があるんだ。」
【解説】
最後に彼は「スキーテクニックはスキーヤーの解剖学的構造に合わせて調整される。」と言っており、「スキーヤーのからだは少しづつ違うから真似しようとしてもうまくいかない。」ので自分の感覚が誰にでも適応されるかというとそうではないと言っています。とはいえ、GSターンという大前提がありますが、「100%外足に体重がかかる」ように滑ること、次に「内足に体重をかけずに傾ける」Ted Ligetyは一つの手段として、「Hip Drag(ヒップドラッグ)」を使っています。内膝を壊さないように、それでいて同じ角度に傾けるのは難しい技ですが、すでに同じような滑り方をしている方も出てきていますので、参考にしたいです。SLの板でも送り出し運動が連続してくると、スキーを後ろに引く感覚が出てきます。このあたりにヒントが隠されているのではないでしょうか。
参考
The New York Times
https://www.youtube.com/watch?v=Ga-6wy0Nboo&t=83s
Ted Ligety Carving Follow Cam
https://www.youtube.com/watch?v=JlpeSha0BDI
Ted Ligety – Carving Master
https://www.youtube.com/watch?v=hty-chM-7jw
Learn to carve with Ted Ligety
https://www.youtube.com/watch?v=oOgtn5ZGzTw
How to Execute the Perfect Ski Turn | Outside Watch
https://www.youtube.com/watch?v=1VOu33DLXrw
センターポジションって何?
今年もオンデマンド形式で指導者研修会理論講習を視聴し、2023年度SAJ指導者研修会実技講習会を受講してきました。昨年は「腰高のポジション」がテーマで、今年は「センターポジション」が「ターン前半のポジショニング」の中で出てきます。解説の中で、「全身をリラックスした状態で、自分の体重を素直にスキーに預けられるポジション」をセンターポジションといいます。この表記の仕方だと、これが定義になります。しかし定義とは、「物事の意味・内容を他と区別できるように、言葉で明確に限定すること」です。ここでいう「全身をリラックスさせる」や「自分の体重を素直にスキーに預ける」は非常に抽象的な表現で、明確に他と区別することができません。
ブーツのタンを前に押して体重をかけることでスキーが切れていると思い込んでいるスキーヤーやズレの少ないターン弧を作るためにスキーをたわませることのできないスキーヤーを見て、こうした言葉を使って表現したのかもしれませんが、最初に解説しているように、ターン運動の要素について説明をしているわけではなく、パラレルターンの習熟度を高めるために必要なポイントとして、ポジショニング、エッジング、荷重動作に注目したと言っているのであれば、ひとつの考え方であって、何も言うことはないことになります。
しかし本来であれば、ターン運動の要素について研修すべきで、その意味では「荷重」「角づけ」「切りかえ」の運動要素について解説した方が誤解を生まなくて良いように思います。
もうひとつ気になる点は、仮に「パラレルターンの習熟度を高めるために必要なポイントとして、ポジショニング、エッジング、荷重動作に注目した」と説明していますが、ターンのどのタイミングで、どの場所を、どんな環境条件で雪面に対して運動を働きかけるのかについて解説するときに、外力の得にくい緩斜面や低速域で説明しようとするあまり、無理やりからだを動かしたり、脚を折り曲げたりして師範しているところです。これは間違った運動を伝えることになるのでやめた方が良いでしょう。
例えば、「センターポジション」の説明は、「スキーの真ん中を踏む」とか「ターン中、センターポジションをキープする」などと現場で伝達されていますが、「荷重」という言葉で済ませることができます。岡部洋一(2017.2.23)は 「スキーの科学とスノーボードの科学」の中で、「人間が板を押すことを荷重といい、板を押す力の作用点を通り、板を押す力のベクトルの方向をとる線を荷重軸という。」と述べています。荷重軸は板を押す力の作用点を通り、板を押す力のベクトルの方向をとる線のことなので、重心も軸線にあります。この荷重軸が壊れるときは、ターンは成立せず転倒します。従って荷重軸を作ることでターンが成り立つので、荷重の仕方をTPOに応じて確認すれば良いことになります。
例えば、エッジングについても同様で、「外脚の内旋、内脚の外旋に、上下動を組み合わせてエッジングをコントロールする」と定義づけています。エッジングとは「スキー板のエッジを雪面に立てることで、雪面との摩擦を増やし、スキー板をコントロールする技術」のことで、板をたわませるための技術です。からだの操作で説明すると滑走条件が変わると説明できなくなるのでやめた方が良いでしょう。
例えば、荷重変化も同様で、「スキーに体重を預けたり、戻したりする動作」としていますが、ターン運動で説明すると「切りかえ」で説明した方が簡単です。
雪上での実技研修を見ていると、緩斜面や低速域で「パラレルターンの習熟度を高めるために必要なポイント」を実践しようとして、無理やりからだを沈み込ませたり、膝を山側に折り曲げたり、外力が得にくい低速で無理やり外傾を作るのは、誤った解釈につながる恐れが出てくるように思えます。雪アリ県の研修会ならスキー学校の先生方名が多いので問題ないかもしれませんが、雪ナシ県では超高齢化が進んでいるので、なかなか若い人たちと同じ動きができなくなってきています。年齢や体力に応じた習熟度の高いパラレルターンの提案が必要なのではないでしょうか。
参考
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https://kotobank.jp/
デジタル大辞泉
てい‐ぎ【定義】[名](スル)1 物事の意味・内容を他と区別できるように、言葉で明確に限定すること。
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精選版 日本国語大辞典
ポジショニング
〘名〙 (positioning)① 適当な場所に置くこと。位置を定めること。② スポーツで、攻撃や守備などの態勢の適切な位置どり。
あなたは加圧派それとも保温派
スキーウエアの下に着るアンダータイツですが、足首までのものをタイツとかレギンスと呼んだりしています。膝下ぐらいのものはスパッツと呼ばれています。
いつ頃からアンダータイツは使われていたのかというと19世紀末のヨーロッパ頃からだという記述が複数の文献に残されています。当時のスキーは、まだ冬山での狩猟や移動手段として行われており、防寒対策は十分ではなかったので、ウールのタイツやパンツを重ね着して、防寒性を高めるようにしたのが始まりのようです。
20世紀に入ると、スキーヤーの間で、より快適にスキーを楽しむための工夫が始まりました。その一つが、アンダータイツの素材の改良です。ウールからナイロンやポリエステルなどの化学繊維に切り替わると、吸汗性や速乾性、伸縮性に優れたアンダーウェアが開発されました。また、体にフィットする立体裁断や、保温性と通気性を両立した素材の採用など、機能面の向上も進みました。1960年代には、フリースなどの化学繊維の登場により、アンダーウェアの保温性がさらに高まりました。また、1980年代からは、ストレッチ性や吸汗速乾性に優れたアンダーウェアが普及し始めました。1990年代以降は、女性用アンダーウェアの開発が進みました。女性の体型に合わせて設計されたアンダーウェアは、フィット感や動きやすさが向上し、女性スキーヤーの間で人気を集めています。2000年代以降は、機能性とファッション性を兼ね備えたアンダーウェアが登場しています。保温性や通気性、伸縮性に加えて、デザイン性にも優れたアンダーウェアは、スキーヤーの間で新たなトレンドとなっています。
テーピングの理論がアンダータイツやインナーパンツに取り入れられたのは、1990年代後半から2000年代初頭にかけてです。日本ではワコールから2008年にCWXが発売され、以降多くのアスリートやスポーツ愛好家に指示されてきています。近年では、環境への配慮から、リサイクル素材を使用したアンダーウェアも開発されています。また、抗菌防臭機能や消臭機能、UVカット機能などを備えたアンダーウェアも登場しています。
傾向として、スキーのアンダータイツは、競技性が高くなるにしたがって加圧力が高くなり、サポート性に優れてきます。しかしその分、保温性は阻害されやすくなりますし、着脱にも時間がかかります。そしてアンダーパンツなので主に下肢に商品が限定されてしまいがちです。一方、スキーというカテゴリーから離れて、登山というカテゴリーで見てみると、山を登るので、軽量で保温性と通気性が大前提で、汗で体が冷えないように吸汗性や速乾性に優れ、動きを妨げない伸縮性があることが求められます。それと上下の下着が対象になります。
最近はイタリア製のmicoを愛用していたのですが、極寒冷地対応のベースレイヤーがほしいと探していました。高齢化してくると、競技特性を重視するのもよいですが、長時間加圧すると疲労が蓄積しやすくなります。それより、むしろ下半身だけではなく上半身も「寒くない、動きやすい、軽い」などの条件がクリアされる方が、よりスキーを楽しむ時間が長くなりそうです。
そこでスキーウェアの下に着るベースレイヤーとして今回ご紹介するのが、ひだまり本舗のエベレストプロです。創業者の山口和男氏が、寒冷地の作業現場で働く従業員の冷え対策を目的に、1枚で保温性の高い肌着を開発できないか検討し、2012年に、3重構造の生地で丁寧に編み上げ、キルトウェーブ加工(カシミアの様な柔らかい肌触りが特長)を施すことで3つの生地の間に空気層を作り、冷気を通さず体温を蓄え、ぬくもりを保つ「エベレスト」が生まれました。
エベレストプロのハイネックは、ベースレイヤーとしての下着として使い、寒冷地ではミッドレイヤーのダウンを羽織って、撥水性のあるアウターを着ることもできれば、アウターがダウンの場合は、エベレストプロの上にアウターを着ても良い製品なので、スキーの用途に合わせて使い分けができそうです。それにしてもこの暖かさは素晴らしいです。
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繊研新聞『健繊「ひだまり」肌着がヒマラヤから宇宙へ ISS内で着用計画』
S-B-B認定整備技術者セミナー 2023
今年も日本スキー産業振興協会(JSP)主催の7社合同開催 ISO11088に基づく『S-B-B認定整備技術者セミナー 2023』を受講することができました。このセミナーは毎年、スキーの安全性を確保する上で重要なビンディングのセッティングを行うことができる専門の講習会で、S-B-B認定整備技術者を認定しています。このセミナーは国際規格ISO110881に準じた取付・調整方法についてのセミナーで、実行委員会7社と取引のあるスキー販売点及び代理店の正社員、スキー場、スキースクール、レンタルショップの正社員、常勤講師、及びそれに準ずる者などに受講資格があります。SAJの有資格者も受講できます。講習はオンラインと対面講習から構成されていて、オンライン講習を受講後にテストとアンケートに答えて、合格すると認定されます。
ISO110881に準じた取付・調整方法についてのセミナーなので、アルペンスキーブーツ(ISO5355)だけではなく、グリップウォークブーツ(ISO23223)、ツアーブーツ(ISO9523)、などスキーブーツの多様化が進んでいますので、十分な知識を持って取り扱う上でも、その必要性はまずます高くなってきています。
RECON 120 BOASKIBOOTS
BOAは、スノーボーダー、サーファー、起業家そして真のパイオニアであるGary Hammerslag(ゲイリー・ハンマースラグ)によって2001年に設立されました。ゲイリーは、スティームボートに移った後は、スノーボードを楽しんでいましたが、従来の靴ひもでは正確なフィット感が得られないことに気づき、現在のBOAフィットシステムを作り上げました。
BOAフィットシステム
「BOAフィットシステム」は、いかに素早く万全な状態にブーツをフィットさせるかを実現したシステムで、スノーボードのブーツからランニング、サイクリング、ゴルフなど様々な分野で、世界中のブランドパートナーの製品に搭載され、最高のギアを作り上げています。スキーブーツに搭載されたのは2023-2024モデルからで、K2、SALOMON 、ATOMIC、FISCHERの4社からBOA SKI BOOTSが発売されています。
アルペンスキーに特化した設計
2023-2024シーズンのスキーブーツでは、K2、SALOMON 、ATOMIC、FISCHERの4社がBOAフィットシステムを採用しました。もちろん各社スキーブーツの金型は異なりますので、自分の足形にあったメーカーを選べば、BOAフィットシステムの性能をより体感できると思います。
BOAフィットシステムのH+i1 は、微調節可能なダイヤルと軽量で非常に強力なレース(ケーブル)、それに低摩擦のレースガイド(留め具)の3つで構成されています。
K2 Recon 120 BOA スキーブーツは、バックルの代わりにBOAフィットシステムをカフ下部に搭載した新しいアルペンブーツです。熱成型が可能なこのブーツは、カフ部のシェル全体を包み込むように調節ができるので、従来のようにラストの幅別にブーツを作る必要がなくなりました。簡単なマルチフィットラストを採用したことで、より幅広い足型に対応するようになっています。レーシング用の25.5cmのラストには91mmというのもあります。私のラスト(足幅)は100mなので91㎜は狭すぎて窮屈ですが、K2のラストは97-104mmの幅があるので足が横から押しつけられることはありません。ひとダイヤルづつ微調整が可能で、締めたり緩めたりできます。解放したいときはダイヤルを引っ張ればOKです。
K2のSKIBOOTSの特徴は、4つの異なるPower Shellとブーツの後部に配置されたPOWERFUSE SPYNE(Y字型の補強材)でTPUの剛性を高め、甲部のソフトなTPUを配置することで、ハンズフリー・エントリー(HANDS FREE ENTRY)素早く簡単に足の出し入れができます。もうひとす、K2唯一の画期的なシェル形状であるAVICULAR PUNCH(舟状骨保護パンチ)を配置することで、舟状骨のあたりを防止してくれます。
参考
ミツウマSB-815
メレルのColdpack Ice+ Moc Waterproofを使っていたのですが、経年劣化で亀裂が入り使用不能になってしまいました。アウトソールに氷の上でも滑らないVibram Arctic Gripを使っているのが特徴で、車の運転もできて、凍った雪道でも対応できる靴として重宝していました。しかしラストが狭いのが難点で、ワンサイズ上でないと履けませんでした。それで新しいものを探したのですが、価格が高騰しているのか同型は販売されておらず、メレルのHPでは、ウィンター モック3という新しい商品がでていました。価格は17,600円です。アウトソールはVibram Arctic Gripではないですが、独自のスティッキーラバー アウトソールを使っています。このウィンター モック3もなかなか思うサイズが見つかりません。
スキーに行くとき履きたい靴の条件は、
①運転に支障がない
②着脱が比較的容易(ロングブーツ系対象外)
③氷上や雪道で滑らないソール
④靴底4㎝の防水
普段雪山に出かけるときは、これらの条件に合った靴を履き、車で現地に到着したら、靴を車載に入れておいた長靴に履き替え、深い雪の中を歩いたり、雪かきなどに使っています。長靴はもちろん滑りにくいタイプのものを使っています。
そこで以前から北海道小樽市に本社を置くゴム長靴の老舗メーカー株式会社ミツウマが気になっていたので、冬でも暖かく履けて、凍った路面でも滑りにくい、軽量のシューズがないか探していたら、2022‐2023新製品SB-815を見つけました。
ミツウマ SB-815
材質:ナイロン生地+合成皮革アッパー
EVA+ラバー底
内寸:100㎜ 総丈/130㎜
重量:約360g(片足・L)
・男女兼用
・軽量設計
・ナイロン+合皮アッパー
・防寒起毛裏
・EVA+ラバー底
・防滑ソール(防滑意匠ソール)
ナイロン素材に合皮を組み合わせた片足325gと軽量で、撥水加工が施され、靴底2時間4㎝防水に対応し、「EVA+ラバー底」や「防滑意匠ソール」など地元メーカーで定評のある雪道対応ソール、防寒素材で足元が温かいのが特徴です。
車の中に入れておく長靴
スマック No.2044MU ブラック
防寒 防滑 ウレタン ラバーブーツ 冬用長靴 雪道 クリスマス防寒 滑りにくいのが特徴です。
参考
ミツウマ2022‐2023カタログ
http://www.mitsuuma.co.jp/catalog/cat2022-2023.pdf
群馬みなかみほうだいぎスキー場の魅力
世界有数のパウダースポット
谷川岳は群馬・新潟の県境にある三国山脈の山で、周囲の万太郎山・仙ノ倉山・茂倉岳などを総じて谷川連峰と呼んでいます。日本海と太平洋の分水嶺となっている山で、冬は日本海を渡った冷たい風がたくさんの雪を降らせながらこの分水嶺にぶつかり、山越えして大雪をもたらします。そのため天候の変化が激しい場所でもあります。水上宝台樹スキー場は、宝台樹山の東側に位置しており、北斜面の標高(1400m)の高いスキー場なので、降雪が見込めるスキー場でもあります。非圧雪の急斜面が3本、深雪が楽しめるコースが3本別にある深雪の聖地とも言えるスキー場です。近年、日本海側の海水温が上昇しているため、温暖化している環境下でも、シベリアからの低気圧が南下すれば、大雪をもたらす場所でもあります。
オープンハウスグループが新規参入
オープンハウスグループは、群馬県北部の観光の核である宝台樹(ほうだいぎ)スキー場の事業承継を行いました。旧宝台樹スキー場は、スキー人口の減少やコロナ禍などの影響で、2016年から20年まで5年連続で最終赤字を計上、経営不振が続く上、再投資も厳しい状況でした。オープンハウスグループが事業承継を実施、「群馬みなかみほうだいぎスキー場」と名称を変更し、2021年12月18日より新規算入しました。
「群馬みなかみほうだいぎスキー場」とは
群馬みなかみほうだいぎスキー場の特徴は、大きく2つあります。1つは第8クワッドリフトのあるたんぽぽコース(1050m)と第6ペアリフトのあるファミリーコース(1110m)の緩斜面です。この緩斜面があるおかげで、スキーやスノーボーダーの初心者をはじめ家族でスキーが楽しめるコースになっています。緩斜面(10度)で1000mを超えるコースを2つ持っているスキー場はなかなか見当たりません。このため多くのスキー客を集客できる環境を持っています。2つめは、非常にニッチな世界ですが、第9クワッドリフト(1500m)で標高1400mの頂上まで上がると、谷川岳連邦を一望しながら、第9コース(680m)、第10コース(成平コース1400m)、第10コースと圧雪コースと非圧雪コースをセパレートした管理区域が滑れるほか、第7ペアリフトから最大斜度40度のイーグルコース(500m)、最大斜度32度のダウンヒルコース(750m)、最大斜度35度のパラダイスコース(680m)の非圧雪コース(滑走禁止区域)があることです。
時間差運航が生み出すパウダー三昧
リフトの運航は、第6ペアリフトの運航が8時30分で、第9クワッドリフトの運航が9時、第7ペアリフトの運航が9時30分と時間差が設けてあります。この時間差運航が非常に重要で、これによりパウダーを求めてくるスキーヤーやスノーボーダーが非圧雪コースをまんべんなく滑れるという特徴があります。運行時間が同じだとリフト運航から1時間ちょっとでパウダーは滑りつくされ、悪雪に代わりますが、リフトの運航時間をずらすことで、より長い時間パウダーを味わえる機会が増します。この時間差運航は、今後も継続していくべきでしょう。
第7リフトの運休
2023年シーズンはこの非圧雪コースの連絡リフトである第7ペアリフトを幾度となく「人員不足のため運休」とし、トップシーズンの醍醐味がなくなってしまいました。インバウンド需要を求めるのであれば、ニセコに匹敵する極上のパウダーを満喫できる群馬みなかみほうだいぎスキー場はかなりの需要があるはずです。しかしトップシーズン中、幾度となく第7ペアリフトを運休していると、誰も行かなくなるでしょう。もちろん天候不順による運休は仕方がないことですが、前日にならないと第7リフトが動くか動かないか、わからない状況を放置していることからすれば、インバウンドの需要も見込めなくなることを承知しておく必要があります。このスキー場の生命線ともいえる第7リフトが信頼されなければ、スキーやスノーボードの強者は確実に滑れるスキー場へ行ってしまいます。
簡易宿泊施設の設置とシャトルバスの連動
ペアリフト4台の電気代は、例えば、500mペアリフトが100アンペアで運行され、電気料金が20円/kWhの場合、電気代(電気代(円) = 電流(アンペア) × 電圧(ボルト) × 時間(時間) × 電気料金(円/kWh))は、1ヶ月30日で3か月間リフトの運航を継続した場合、140万円/日なので、1億2600万円/基あたりかかります。クワッドリフトの場合はそれ以上で概ね2億5200万円/基かかります。宝台樹スキー場にはペアリフト4基、クワッドリフト2基ありますので、約10億円電気代がかかる計算になります。これに人件費を加えると、1シーズンの施設管理費と人件費の総額は約11億になります。
宝台樹スキー場の来場者数は、2022-2023シーズンは24万5463人でした。リフト代は大人1日券が5,100円で、週末の駐車場代1,000円と、レストランの売り上げを加えると、収入が概ね16億4000万円になり、売上高は約5億円前後になります。宝台樹スキー場の売上高は、2022-2023シーズンは約6億円でした。これは、前シーズンより約1億円の増加です。来場者が増えたことと食事などの値上げが収益に貢献したようです。
宝台樹スキー場の特徴は、極上のパウダーを堪能できる環境と下部の緩斜面の豊富さによる初心者や初級者向けの広々としたゲレンデにあります。つまり、パウダー三昧を狙うコアなスキーヤーやスノーボーダーのための環境整備が必要で、ひとりでも滑りに来れるスキー場としての提案です。これはニセコモイワスキー場のロッジモイワ834のような新型のカプセル形式の簡易宿泊施設(軽朝食付)やトリフィートホテルのような簡易宿泊施設をセンターに設置し、シャトルバスで前日深夜到着、翌日ゲレンデ前から滑り出し、シャトルバスで帰るサービスがあれば、収益改善につながると考えます。都心で仕事終えて、東京駅9時前に新幹線で出発し、22時に上毛高原へ、シャトルバスで23時前には宝台樹スキー場へ到着できます。そうすれば朝一番の新雪を味わうことができるわけです。都心から2時間で新雪が滑れるスキー場は希少と言えそうです。
食事と休憩所の分離
レストランと休憩所が分離した代表的なスキー場は、白樺高原国際スキー場です。白樺高原国際スキー場は、長野県北佐久郡立科町にあるスキー場で、晴天率の高いスキーヤーズオンリーのスキー場として有名ですが、センター上に畳敷きの休憩所があるのが特徴で、子供が疲れたり、お昼ご飯持参で休憩所でも食事ができるところが他のスキー場にない特徴です。休憩所のないレストランでは、食事の後にその場で休憩をするスキー客が少なからずおり、回転効率が悪くなるばかりか、レストランが常に混雑している状態になります。休憩所があれば、食事をした後、休憩所に移動するため、レストランの回転効率も上がり、からだを休める場所をスキー客は手に入れることになります。
レストランでしか食事ができない、それも高額な昼食費用は、客離れを生みます。少なくないスキーヤーやスノーボーダーはお昼ご飯を持参し、雪上や駐車場の車の中で食べるようになるでしょう。これはどちらの側にとっても良い関係にはなりません。
スモーランドの設置
併せて、IKEAの子供の遊び場「スモーランド」のように、子供たちが安全に遊べるよう設計された滑り台、ブランコ、ボールプール、おもちゃなど、さまざまな遊具が設置されている遊び場で、専属のスタッフ(保育士資格・幼稚園教諭)が常駐することで、子供にやさしい、家族で楽しめるスキー場として再認識されるでしょう。雪の上で遊ぶのに疲れたら、スモーランドで子供を預かり遊ばせたり、お昼寝をさせたりします。親だけでスキーやスノーボードを短時間楽しんだりするときにも利用できます。欧州では、どこに行っても子供が遊べるように、こども中心、家族中心のインフラ整備が徹底しています。日本で導入しているスキー場は本当に数が少ないです。
宝台樹スキー場のファミリーコースの中間地点には閉鎖されたレストランがあります。こうした場所をリノベーションして、休憩所として開放していくのも良いアイデアになるでしょう。
クラブ会員システムの導入
宝台樹スキー場は週末には駐車場料金を1,000円徴収しています。この方法より、かたしな高原スキー場が実施している会員システムのように、ファミリー会員やシニア会員、パウダークラブ会員などを設置し、会費を3,000円(3年間有効)で、駐車場無料、各種特典を付ける方が収益性も良く、利用者にサービスを還元できます。
仮に8万人の家族がファミリー会員になり、シニア会員やパウダー会員など延べ16万人の会員を集められれば、3年間の収益は概ね2億8800万円で、「人員不足による運休」などを解消する手立てになるものと考えます。
持続可能なスキー場
経営側と利用者が互いに恩恵を受けられる持続可能なスキー場とは、スイスのグリンデルワルドなどのリゾート地を見ればわかりますが、誰でも、学生でも、家族でも、スキーヤーやスノーボーダーのレベルに関係なくどんなレベルの方でも、楽しめる環境づくりが必要です。お金を持ち合わせてない学生用にキャンプ場を設置し、テントで寝泊まりしながらスキーやスノーボードができる場を提供したり、民宿やペンションのように食事などのサービスを受けられる施設を利用したり、コンドミニアムのように食事は各自で経営側は泊まれる施設だけを提供したり、ひとりで来ても止まれて遊べるようにカプセル方式の宿泊施設があったり、雪の上で遊べる環境を作って行ければ、持続可能なスキー場として繁盛していくでしょう。
参考