スキー場再生にTバーリフトの活用

 スキー場の会計がなかなかWebで見つからないので何ともですが、新潟県魚沼市がスキー場事業特別会計をアップしています。これを見ると魚沼市が経営するスキー場は、小出スキー場、薬師スキー場、大湯温泉スキー場、須原スキー場、大原スキー場の5つで、この5つの会計が計上されています。小出スキー場はペアリフトが3基(800m)で、年毎にばらつきはありますが、1シーズンの使用料が概ね800万~1000万円です。この価格をさのさかスキー場のリフトに転用すると5基(3120m)で4268万円になります。

現在日本ではJバーリフト(単機型)とTバーリフト(2人用)を設置しているスキー場はなくなってきましたが、欧米ではまだ現役で利用されています。設置費用も概算ですが、1000mで機材代のみで5000万円~8000万年と、500m程度のペアリフトの建設費1億5千万円~2億円に比べても1/3程度で済ませることができます。

JバーリフトとTバーリフトは、どちらも電気を動力としています。単機のJバーリフトの最大運転電力は18kW、Tバーリフトの最大運転電力は32kWになります。リフトの電力レベルは、リフトの長さ、特定の消費レベル、および季節的な需要によって決まります。Tバーリフトは、スキーヤーとスノーボーダーの両方が利用することができ、通常3m/s前後で運転されますが、0,75m/sから3,5~4,0m/sまで運転することが可能です。

中部電力のkWh(キロワットアワー)の電気料金で1日8時間、30日間稼働させたと想定すると、1本当たりのリフトの電力が割り出せます。

18kw×8h×30日=消費電力 4,320kWh ×中部 30.57円/kWh= 132,062円/月
32kw×8h×30日=消費電力 7,680kWh ×中部 30.57円/kWh= 234,777円/月

さのさかスキー場のリフトは5本で、それぞれ第6ペアリフト(500m)、第1トリプルリフト(420m)、第2クワッドリフト(930m)、第3クワッドリフト(860m)、第5ペアリフト(410m)です。第5リフトは廃止し、第6と第3(2本)をJバーリフトに、第1と第2をTバーリフトに換装すると、87万円/月ですから3か月間で約270万円の電力に抑えられます。ヘアリフト5本を運用すると3か月間で約8250万円かかってしまいます。ペアリフト1台で550万円/月支出する計算です。

750kw×8h×30日=消費電力 80,000kWh ×中部 30.57円/kWh= 5,502,600円/月

2018-19シーズンのさのさかスキー場の来場者数は2.2万人でした。JバーやTバーリフトへの変更に伴い、リフト代金は3,000円(大人)で計算すると、リフト代の収益は、6,600万円になります。これに駐車場代、レストラン収益、休憩所料金、託児所の利用料、カプセルホテル宿泊料などを計上すると以下のような概算になります。

 
項目 金額 人数 収益
リフト代 ¥3,000 22000人 66,000,000円
駐車場 ¥1,000 5500台 5,500,000円
レストラン ¥800 22000人 17,600,000円
休憩所 ¥1,000 3500人 3,500,000円
託児所 ¥2,000 1400人 2,800,000円
カプセルホテル ¥6,000 10000人 60,000,000円
      89,400,000円
 
項目 支出
燃料費 2,700,000円
総務管理費 7,000,000円
索道事業費 40,000,000円
公債費 30,000,000円
予備費 5,000,000円
  84,700,000円

支出は市が管轄する複数のスキー場のデータから概算して求めたものです。
マーケットとしては、関東圏と東海圏それに関西圏にまたがる立地条件の良さがあるので、フリースタイル、モーグル、日帰り、子連れ、Tバーリフトをキーワードに見直せば、群馬県の片品高原スキー場のように運用できるのではないかと思います。

まずリフトの撤去作業とT/Jバーの設置費用、センターハウスの改修工事(託児所の新設など)、カプセルホテルの建設費などは含まれていません。冬場は改修工事ができないので、それまで運用するか延期して、改修工事に充当するかを考えたほうが良さそうです。

ツェルマットのテオドール氷河(3883m)に位置するリフトはゴンドラ以外はすべてTバーリフトです。標高が高く、風が強いので、Tバーリフトの方が優位なのでしょうが、リフトの考え方を少し変えれば活用できるかもしれません。

山の積雪を探るSnow-Forcast

snow-forcast

愛好家が愛好家のために作ったスキー場の天気予報で、世界中3200のスキー場の天気予報、積雪情報を、正確な山の気象モデルを使って、1日に4回更新するサイトです。snow-forcastの優れている点は、圧倒的に精度の高いスキー場の天気予報を、ボトムから頂上まで標高別に導き出してくれるところです。

アカウントを作成し、プレミアム会員になるとMysnow(私の雪)ページの設定ができ、良く滑りに行くスキー場を登録しておくことができます。プレミアム会員は1ヶ月($4.48)、6ヶ月($14.60)、12ヶ月($24.72)から選択できます。私は11月から6ヶ月のプレミアム会員に登録して利用しています。

プレミアム会員特典
・12日間予報
・バナー広告非表示
・毎時詳細
・アプリ雪アラート
・地形図のダウンロード
など多数の特典が用意されています。

実際の降雪予測は、snow-forecast.com のコンピューターを使用して行われますが、生の天気予報データはアメリカの National Weather Service (NWS) から取得されます。この種の組織としては世界最大で、これにNOAA や ECMWF などのデータを活用してパッケージングしています。

入力データには、Global Forecast System (GFS) 気象モデルを使用します。これらは、詳細で信頼性が高く、頻繁に更新されるだけでなく、航空計画を目的としているため、スキー場の標高毎の変化を正確に予報するのに役立っています。併せて、降水予報と組み合わせると、降雪予報を提供することができます。

自宅からスキー場までの移動の際や、地形と気象のインタラクティブな予報データをリアルタイムにWindyで掌握し、山の麓からスキー場まではsnow-forcastの情報で対応していくと、外れがないかと思います。

 

地形と気象が目でわかる天気予報サイトWindy

Windy

冬型の気圧配置の中でも、朝の早い時間、太陽が昇り上昇気流が山の斜面を覆う前であれば、パウダーを楽しめることがあります。

併せて、スキー場のコース内に非圧雪バーンを持つスキー場を選ぶことが大切です。決してコース外に出て滑らないでください。関東を起点にスキー場内で非圧雪バーンを持つスキー場は以外に近くにあります。それは群馬県と新潟県の県境にある中央分水嶺の谷川岳連邦の麓や武尊山の南東部にかけて標高の高いスキー場などは軽い深雪を楽しむことのできるスキー場です。

正確な気象予報があればそれだけパウダースノーを体験する確率も上がります。そのためには、きわめて正確な気象予報が必要で、これを可能にしているのがWindyとSnow-forcastです。

まずはWindyについて紹介しましょう。

Windy.com(ウィンディ・ドットコム)は、インタラクティブなリアルタイム天気予報サービスを世界中に提供するチェコの企業で、2014年にIvo Lukačovič(イヴォ・ルカチョヴィッチ)によって設立された会社です。リアルタイムの可視化された天気予報を10日先まで表示してくれる優れものです。パラメータも豊富なので、雨や雪、降雪や風の予測まで目で見て非常にわかりやすく表示してくれます。

2022年時点で利用されている気象予報データは、米国国立気象局(NWS)が運営する気象予報システムGFS(Global Forecast System)、ヨーロッパ中期予報センターの解析気象データを扱うECMWF(European Centre for Medium-Range Weather Forecasts)、ドイツ気象局で天気予報のためのスーパーコンピューターを運用するDWD(Deutscher Wetterdienst)のデータをもとに制作されています。他にもNOAA(National Oceanic and Atmospheric Administration)による国立環境予測センターが運営する短期天気予報モデルNAM(North American Mesoscale Model)のデータやフランスの国家気象サービスMétéo-Franceの地域小規模気象予測モデルのAROMEも使われています。

これらの気象データを活用しているので、非常に精度の高い可視化された気象予報を見ることができるわけです。日本のみならず大陸の気圧の前線まで網羅した形で見ることができます。気圧配置を大雑把に掌握した上で、ピンポイントの地点の気象情報を見るのに、非常に役立つ情報になります。

天気予報の詳細なデータが事前に分かれば、現地に向かうときの気象情報を予測できますし、スキー場とその周辺の気象情報を数時間先や翌日までの気象変化を把握しながら雪山で滑るのであればリスクを回避して滑ることができます。

参考

Windy.com
GFS(Global Forecast System)
ECMWF(European Centre for Medium-Range Weather Forecasts)
DWD(Deutscher Wetterdienst)
MeteoBlue
NOAA(National Oceanic and Atmospheric Administration)
NEMS

 

高幡不動尊金剛寺でお祓い

outback

 スキーシーズン前に雪山で交通事故を起こさないよう高幡不動尊まで赴き交通安全祈願をしていただきました。高幡不動尊金剛寺は、関東三大不動の一つでもあり真言宗智山派別格本山で、ご本尊は不動明王、燃えさかる炎を背負い、怒りの形相ですべての人を導き、一切の災いを祓う力をもつといわれる慈悲深い仏なのです。お祓いをしていただき、運転時の邪心を払い、迷うことなく運転できるよう祈願してきました。

極渦崩壊の影響で冬型の気圧配置が強くなる

 気象庁の2022年12月から2023年2月までの長期予報では、冬の降雪量は冬型の気圧配置が強いため、東・西日本日本海側では平年並か多く、北日本日本海側では、ほぼ平年並の見込みであると予報しています。北極振動の予想は考慮されていないようですが、ラニーニャ現象が継続するという見込みで判断されているようです。

 平年より偏西風が蛇行し、冷たい空気が流れ込み、北米や欧州それに日本で大雪を降らせている原因について、北極圏で「極渦崩壊」が起きているとInside Climate NewsNOAA(National Oceanic and Atmospheric Administration)に詳しく解説されています。北極圏を取り巻く寒帯ジェット気流が、全体的に大きく南にぶれてしまい、中緯度地域にまで北極の寒気を送り込んでいます。そして現在、この極渦は2つに分裂しり異常事態が起こっているのです。日本列島もその影響を受けていると考えて良いかもしれません。日本海の海水温が上昇し、シベリアからの寒気が南下してくると、今まで以上に雪雲が発達し、山間部に大雪を降らせます。降雪が期待できるのは良いことではありますが、気をつけて行動しないといけないですね。

谷川岳は群馬・新潟の県境にある三国山脈の山で、周囲の万太郎山・仙ノ倉山・茂倉岳などを総じて谷川連峰と呼んでいます。日本海と太平洋の分水嶺となっている山で、冬は日本海を渡った冷たい風がたくさんの雪を降らせながらこの分水嶺にぶつかり、山越えして大雪をもたらします。そのため天候の変化が激しい場所でもあります。

水上宝台樹スキー場は、宝台樹山の東側に位置しており、北斜面の標高(1400m)の高いスキー場なので、降雪が見込めるスキー場でもあります。非圧雪の急斜面が3本、深雪が楽しめるコースが3本別にある深雪の聖地とも言えるスキー場です。

谷川岳天神平スキー場は谷川岳南東麓にある標高1500mのスキー場なので雪質も良く、田尻沢コースがオープンしていれば4000mのロングランが楽しめます。

川場スキー場は武尊連峰の高手山の南斜面に面したスキー場で、標高は1870mと高く、良質の雪量が多いスキー場です。中・上級者コースの比率が高く、ロングコース主体で最長3300mのロングランが楽しめます。

オグナほたかスキー場は、トップは1820mと高く、谷川岳、武尊山を越える乾いた風が良質な雪を降らせるスキー場です。頂上から3500mのロングクルージングが魅力的です。

武尊山の北側の尾根にある西山の東南斜面に開けているスキー場が、ホワイトワールド尾瀬岩鞍スキー場で、群馬県下でも大規模なスキー場になります。ゴンドラで標高1703mまで上がると西山ゲレンデがあります。ここのななかまどコースは中斜面で全長1.1㎞あるので、気持ちよく滑れます。

中央分水嶺から最も離れているのが丸沼高原スキー場ですが、白根山の麓にあり、標高1390mから2000mに位置する標高の高い良質な雪のスキー場です。標高が高い分、厳冬期は寒いですが、雪質は非常に良いスキー場です。シーズンの長いスキー場でもあります。

共通20時間券POWDER5ぐんまにアップグレード

Powder5

WINTER PLUSでは全国のスキー場の10月限定の早割リフト券が発売されています。神田小川町3丁目のsports paradiseと源喜堂書店に挟まれた地下1階に早割リフト券専門店 WINTERPLUS神田店があります。直接購入されるときは、よく使うお店ですが、クレジットカードで購入したいときはWebから購入することもできます。

毎年恒例ですが、東京から近く、パウダーが楽しめるスキー場と言えば、群馬県の中央分水嶺である谷川岳連峰の麓に位置するスキー場です。降雪の確率と積雪量は北アルプス連峰にも負けません。とりわけお勧めは宝台樹スキー場で、標高830mから1,400mに位置するスキー場で、1500mの第9クワッドリフトで頂上まで上がると標高は1,400m、ボトムで10㎝の降雪があれば、頂上付近は20㎝以上の新雪が期待できます。それに非圧雪の斜面が5つも用意されている希少なスキー場と言えます。

昨年まで発売されていた「POWDER4ぐんま」は今年に入りアップグレードして「POWDER5ぐんま」になりました。谷川岳から近い宝台樹スキー場、武尊山を中心に川場スキー場、オグナほたかスキー場、ホワイトワールド尾瀬岩鞍スキー場に、白根山の麓にある丸沼高原スキー場の5つのスキー場の共通リフト券が10時間券と20時間券で発売されています。

10月のこの時期なら14%オフで20時間券が特別価格15,500円で購入できます。

どのスキー場でもチケット売り場に並ぶことなく、直接リフトに直行して乗車することができるのは便利ですね。ICチケットはポケットに入れておけばゲートの器械が反応してくれます。時間券の仕組みは、初回ゲート通過から1時間経過し、次にゲートをくぐると再び1時間のカウントが始まります。1時間経過する前にゲートをくぐれば、次のカウントは始まらないので、昼食時や休憩を取ると良いでしょう。(新たにゲート通過しなければ、次のカウントは始まりません。)

ほうだいぎスキー場
急斜面の非圧雪コースが3本と、深雪が楽しめるコースがそれ以外に3本もある深雪の聖地ともいえるダイナミックなスキー場です。朝一番は1.2kmの緩斜面のロングランも楽しめます。

川場スキー場
武尊連峰の高手山の南斜面に面したスキー場で、標高は1290mから1870mと高く、雪の量も多いです。山頂からの3,300mのロングランが楽しめるスキー場でもあります。朝食権付のファーストトラック(2,000円/名)は魅力で平日は7時30分、週末は7時から出発できます。それに降雪時も立体駐車場があるので助かりますね。

オグナほたかスキー場
近隣に尾瀬岩鞍スキー場、丸沼高原スキー場、川場スキー場といった大規模なスキー場があり、比較的穴場的なスキー場で、トップは1820mと高く、谷川岳、武尊山を越える乾いた風が良質な雪を降らせます。3500mのダウンヒルコースは圧巻です。駐車料金が無料なのも良いですね。

ホワイトワールド尾瀬岩鞍スキー場
関東最大級のゲレンデ規模を誇るスキー場で、多彩なコースが魅力的です。とりわけななかまどコース(1,100m)は平均斜度14度最大斜度22度のロングランが楽しめる魅力的なコースです。ひとたび降雪に恵まれれば、国体男子コース(1,800m)の深雪は迫力があります。

丸沼高原スキー場
関東以北の最高峰「日光白根山」の山麓に広がるスキー場で、ボトム1,390mで2,000mの標高と上質の雪が魅力的なスキー場です。頂上からボトムまで4,000mのロングランが楽しめ、バイオレットコース(621m)は平均斜度12度、最大斜度25度の中斜面で非常に滑りやすく、ブルーコース(648m)は平均斜度9度の緩斜面ですが、練習にはもってこいのコースと言えます。それにゴールドコース(460m)はシングルリフトの平均斜度22度、最大斜度27度の中急斜面で、上級者の良い練習バーンと言えます。

寒冷地仕様の靴

VIBRAM ARCTIC GRIP

 私たちがスキーに行くときは、車で移動することが多いです。都心部から冬山用の登山靴を履いて移動される方もいるかもしれませんが、車の室内は非常に暖かく、こうした冬山用の靴は足の中が蒸れてしまうことがよくあります。車の中では車の操縦に支障のない、どちらかと言えば動きやすいカジュアルなシューズを履き、とは言え、降雪地に入って給油や休憩をするときは、車から降りるとき足を滑らせたくはないのが正直なところです。

 私は車の中で使うシューズは可動域がありカジュアルなものを選び、ひとたび凍結や降雪場所に出るときは、滑らないシューズを選んでいます。豪雪地帯に入り、雪が膝まで積もっているときなどは、車に予備の滑らない長靴を用意しておき、宿に駐車した車の雪下ろしなどにも活用しています。

 私はMERRELL(メレル)のCOLDPACK ICE+ MOC WATERPROOFを愛用しています。

WINTER SERIES
COLDPACK ICE+ MOC WATERPROOF
コールドパック アイスプラス モック ウォータープルーフ[メンズ]
型番: 49821_4522552163607
価格: ¥20,900(税込)

MERRELL(メレル)は、アメリカ合衆国ミシガン州ケント郡ロックフォードに本社を置くアウトドアブランドメーカーで、イタリアのソールメーカーであるVibram(ヴィブラム)社とMERRELLが2016年に滑りやすい凍結路面において、特殊なゴムの配合と緻密なアウトソールパターンにより優れたウィンターパフォーマンスグリップを発揮するMERRELLのVIBRAM  ARTCTIC GRIP(ビブラムアークティックグリップ)を開発しました。

VIBRAM ARCTIC GRIPは、ウェットアイスのために特別に設計され、冷たい路面、氷の上、雪の上でもグリップ力を向上させます。0℃に近づくと白から青に変化するサーモクロマティックラグが機能します。

私は普段ラストが3Eのシューズを履いているのですが、MERRELLは2Eなので0.5㎝アップかワンサイズ上げて履くと良いでしょう。実際に直営店に出向いて履き比べるのが一番安心です。

氷や雪の上でも滑らないシューズは他にもあります。

北海道に本社のある株式会社ミツウマのノースハイパーNo.887です。

靴幅: 3E
メイン素材: 合皮
表地: 合繊
■ワイズ:3E
■防水:靴底から4cm防水
■防滑:滑りにくい靴底で冬道にも対応
内寸:100mm
総丈:130mm
重量:約400g(片足26.0cmの場合)

こちらはラストが3Eで、防滑意匠ソールが施してあるので、安心できます。

さて豪雪地帯の宿舎に到着し、氷の上や降雪の中を歩いたり、車の雪卸しをするときは、滑らない長靴を車に積んでおくことを良いですね。

お勧めは株式会社ミツウマの長靴で、用途に合わせて用意しておくと良いでしょう。2022-2023カタログからご覧ください。

  • スマックNo.2031MU (大型・防滑ソール)
  • スマックNo.2020MU (防滑ソール)
  • フリスクライトNo.2038MUCE (軽量・大型・セラミックソール)
  • キャラウェイNo.2080MUCE (セラミックソール)
  • ネプトンNo.2090MUCE (セラミックソール)
  • ウインタースペックNo.2050MUCE (軽量・大型・インナーソックス・セラミックソール)

他にもダンロップモータースポーツのドルマンG326もお勧めです。

【ダンロップモータースポーツ】ドルマンG326
品番 BG326
価格 ¥8,800(税込)

紳士用防寒長靴で、軽量のインナー付きで、防寒裏地はフリース+ウレタンインナーソックスのダブル防寒なので暖かさを求めるのであれば、こちらがお勧めです。

モーグルの整地の再開発

信濃毎日新聞(9/17)に【独自】運営会社が10年間で5度目の交代 白馬さのさかスキー場 不動産関連企業が新規参入の記事が掲載されていました。

再生エネ企業は撤退
 北安曇郡白馬村の白馬さのさかスキー場を巡り、再生可能エネルギー事業などのブルーキャピタルマネジメント(東京)が運営から撤退し、不動産開発事業などのプラネット(同)グループが経営に乗り出したことが16日、分かった。運営会社の変更は過去約10年で5度目となり、ブルー社同様、プラネット社もスキー場経営は未経験。スキー客の低迷や少雪に新型コロナウイルス禍も重なる中、再建に向けた手腕が試される。

インバウント需要の取り込みに成功した八方尾根は、北アルプス連峰の山々に点在するスキー場をひとまとまりのスキーリゾートエリアと見立てて「HAKUBAVALLEY」というブランドを作り、世界中に売り込みをかけています。2017‐18年のコロナ前までは、新雪が豊富で、滞在費やリフト代も安く、村内にシャトルバスを周回させるなどいち早くインバウンドの需要に答えてきた甲斐あって、HAKUBA VALLEYを訪れた外国人スキー客数は、過去最高の33万人を突破しました。全体としては、2017-18シーズンの総来場者数が約155.5万人(前年比約3%増)で、うち、外国人スキー客数は約33万人(前年比約45%増)となり、総来場者数の約21%を外国人が占めているということがわかります。これを見てもわかるように、インバウンドによる急激な増加がもたらされたわけで、地元の観光協会の期待値も上がってきているわけです。併せて北京オリンピックが終わり、中国の富裕層(1.5億人)が日本の深雪を求めて来日しようとしているわけですから、鼻息が荒くなるのも無理はないように思います。

コロナ禍の影響でインバウンドの来場者数はここ3年ほど激減していますが、コロナ感染が終息に向かっていく中で、北海道のニセコ、ルスツや長野県の八方尾根は軒並み欧米並みのリフト料金に値上げをしています。欧米並みに値上げをしてもインバウンドの需要が見込めるか、従来通り日本人をターゲットにしつつインバウンドの需要に期待をするが分かれ道のように思えます。私見ですが、欧米並みの価格になると滞在に数は減少し、富裕層しか訪れなくなるでしょう。とはいえ雪の降る国ですから、比較的安い価格帯のスキー場へインバウンドがシフトしていくことは予想されます。

観光庁の国内観光旅行の動向に関する調査結果を見ると、国内スキー場全般で日本人のスキー客の85%は日帰りで、子連れ客が60%を占めています。比較的小規模のスキー場は、前提条件を日帰り客と子連れ客に焦点を合わせて設計するのが良いでしょう。例えば、日帰り客の場合は仮眠室の充実(カプセルホテル含む)やレストランと独立した休憩所(ブーツが脱げる)、室内大規模子供託児所(IKEAsmalandやHUGHUGなど)の充実などが必要になってきます。

さのさかスキー場ですが、豊かな森と湖に囲まれた白馬さのさかスキー場。全体の80%が初心~中級のバーンということや、冬の湖を真正面に見てすべることが出来るコースもあり、ゆっくりとスキーを楽しみたい人やファミリーに人気のスキー場です。また、白馬さのさかスキー場には国内屈指のモーグルバーンも整備されています。

フリースタイルやモーグルの選手を養成するためには、小学生のころから体験学習を通じて、育成していかなければいけません。その意味では、ターゲットとなる日帰り客や子連れ客と相反しません。さのさかスキー場のレガシーでもある、モーグルを中心に、フリースタイル競技を対象にしたスキー場へシフトしていけるかが小さなスキー場が生き延びれるかどうかの選択のように思います。

リフトは再整備してロープトウに切りかえ、モーグル用のコース整備に特化させていきます。もちろんプロのモーグラ―が常駐し、経済的基礎を作れる環境整備をしていくことも大切ですね。例えばペンシルバニア州のCopper Mountain の Woodwardのような室内練習場やジャンプ台付きのプールの設置など、本格的なモーグル競技へスムーズに移行できる環境を作る等、年間を通じてモーグルに関われる環境整備にお金をかけたほうが良いかもしれません。エアに強い施設を周辺に作り、対象競技をスキー、スノーボード、スケートボードのフリースタイルそれにモーグル競技をメインに置きます。周辺の学校と提携し、小学校から高校までの全寮制一貫教育をインターナショナルスクールとし、将来競技選手以外の選択肢を作っておく、英語が喋れて、スノースポーツビジネスで仕事ができる人材を育成これらが相乗的に作用すると、面白いスキー場になりそうです。アメリカのテニスアカデミ―のような機能が持たせられると良いですね。

さてさのさかスキー場の改修工事ですが、オペレーションコストで群を抜いているJバーリフトやTバーリフトを復活させるのも一つの手です。第6ペアリフト、第1トリプルリフトはJバーリフトへ、第2クワッドリフトはTバーリフトへ、第3クワッドリフトはペアリフトへ変更します。第5ペアリフトは廃止します。そうすると回収工事費用は3~4億円に抑えることができます。

夏場はスキー場の斜面にアウトドアキャンプを配置し、湖周辺にはコテージを配置します。山岳地方の託児所ですから、クライミングやアスレチックをベースにすると良さそうです。子供が楽しく遊べるよう、子供を中心としたアスレチック(グリーニア/六甲山アスレチック)やフォレストアドベンチャー、カヤックや釣りなどを用意します。室内練習場や提携校の練習場として活用できれば、年間を通じて稼働するスキー場に生まれ変わることができると考えます。

いずれにしてもスキー場単体での再建を考えるより、マーケットを読み取りながら持続可能なビジネスモデルを作ることが大切ではないでしょうか。モーグルの整地として残しておいてほしいスキー場です。

至高のスキーブーツ

数あるスキーブーツの中で、何年かに一度、履いた瞬間に完璧なブーツが出現します。2020-2021シーズンのRECON PROは完成度の高い隠れた名器と言えそうです。

一般的にエキスパート用のブーツは、ラストが狭くシェルの硬度が高い競技ブーツをベースに、ダウングレードされていくので、競技用の性格がいろいろな部分で見え隠れします。例えばラストが細くて足が締まるとか、シャルが硬くて着脱に苦労するとか、バックルを締めるとリフト1本で足がしびれるとか、ホールドを重視した設計は、レース用のバーン以外では苦労することも少なくありません。しかしK2の開発スタッフは、ブーツのフレックスとスキーのフレックスを組み合わせることが重要であると考え、硬くてもしなるという相反する性質を兼ね備えたブーツの開発に成功しています。

新しいPowerlite Shellは、4つの異なるTPUの剛性と最適な壁の厚さを組み合わせることで、高い剛性と1740g(26.5cm)という軽量化に成功しています。

横方向の剛性を伴う前後のフレックス強度とパワーは、ネジやプレートを使うことなく、ブーツの後部に配置されたPOWERFUSE SPYNE(Y字型の補強材)で提供しています。

それにPowerliteシェルの甲部分にソフトなTPUを配置したことで、素早く簡単に足の出し入れ(HANDS FREE ENTRY)ができます。

踝から脛骨部にかけて包み込むようなホールド感を既製品で実現していることには驚かされます。

それにNAVICULAR PUNCHはK2唯一の画期的なシェル形状でしょう。NAVICULARとは外頸骨のことで、足の内側のアーチの中央部に生じる過剰骨のひとつで、本来1つにまとまるはずの骨が別々に分かれたままになってしまうことで、舟状骨の隣にできます。文献によると5-14%の人に外脛骨があるとされています。

アウターシェルの形状が合わないと、この外頸骨を圧迫し痛みが出ることがあります。この外頸骨にアウターシェルがあたらないようあらかじめパンチしてあるのは唯一K2ブーツだけなのです。

それに女性用の新製品ANTHEM PROにはふくらはぎが当たらないようにカフの形状を低く設計されています。

GAS PEDAL METAL

還暦を過ぎて脚力もかなり落ちてきているわけですが、足下を軽くすることで少し若返ってスキーを楽しむことができるようになります。スキーはレース仕様の板だけではありません。このLINE SKIのBladeはスラロームのサイドカットを持ち、雪山の楽しみを圧雪ベーン以外に導いてくれます。

センター幅は92mmあるので、プレートを付けなくてもブーツアウトしません。トーションを高めつつ軽量に仕上げるために、Gas Pedal Metalという魚の骨のようにメタルを使いフレックスとトーションを確保しています。

GAS PEDAL METAL

スキー幅全体にフォーカスされたチタナルは、エッジグリップとねじれ安定性を高めながら、スキーに沿ったしっかりとした感触を維持します。チップとテールの2つの独立したチタナルピースにより、さらなるパワーとエネルギーが生まれます。

チターナル素材はチタン、バナジウム、および非常に高い降伏強度を与える他のいくつかの合金元素を含むアルミニウム合金で、他のアルミニウム合金と比較して、体積弾性率が高く、降伏強度が非常に高いため、スキー(および航空機)で広く使用されています。この素材は、多くの複合材料、特にカーボンファイバーやケブラー、そしてもっと少ない程度ですが、グラスファイバーよりも優れた固有のダンピング特性を持っています。

GAS PEDAL METALを採用したことにより、1/2ペア重量で1650gという軽さでありながら、たわみと剛性を確保することに成功しています。これにMakerSQUARE11IDなどの軽量ビンディングを付けると、1/2ペア重量は、2,420gになります。

相対速度を落としながらも、板のたわみと角づけでカービングを楽しむのも悪くありません。

ちなみに一般的なSL系のプレートとビンディングを含む板の重量は、2.9kg~3.4kgほどあります。

 

Resources

 

ICE ZERO ASIMMETRICO™

5年間4BA-BS9のアウトバックで冬場に17インチホイール225/65R17のピレリICE ASIMMETRICOを使ってきたのですが、4BA-BT5に乗り換えたら17インチホイールが使えないという事で、新たに225/60R18のスタッドレスタイヤを探さなくてはいけなくなりました。履き替えを前提に考えると、18インチのホイールにスタッドレスタイヤを新調するとかなり高額になるのと、ホイール付きのタイヤを駐車場からベランダ迄運ぶのが体力的に厳しくなってきたので、まずは純正のALENZA H/L33を新品の内に外し、オールシーズンタイヤを考えたのですが、やはりアイスバーンへの耐性がかなり低いので諦め、1年中使えるアイスバーンに強いスタッドレスタイヤを探すことにしました。

もともとピレリのスタッドレスタイヤとアウトバックの愛称は非常によく、アイスバーンでブレーキを踏んでも前後左右に非常ンバランスの良い車なのでスピンすることはありません。滑り始めもしっかりと感じ取れるので、むしろ限界まで耐えるタイヤより安心感が持てます。それで今回は225/60R18のピレリICE ASIMMETRICOか、新製品のICE ZERO ASIMMETRICOにするか選択することにしました。ICE ASIMMETRICO PLUSは残念ながら17インチしかないので選択外になりました。

価格は従来品が10,000円/本前後で、新製品が最安値で15,000円/本前後で、ピレリのスタッドレスタイヤは、HPを見てもらうとわかるんですが、気温が低い低温時でも的確にグリップする性能を有するだけでなく、経年劣化を抑えた仕立てとなっているのも売りのひとつで、あまりスタッドレスタイヤを使用しない非降雪地帯のユーザーも安心して数年使用できるよう考えられているようです。実際に夏場にかけて使ってみましたが、サマータイヤに比べるとマイルドな感じはしますが、路面のフィーリングはしっかりと伝わってきますし、悪くありませんでした。

新型と従来品の差は、数値で言うと、アイス路面でのグリップ力は従来モデルより+5%、トラクション性能は12%ほどアップしているとのこと。過酷な冬の路面ではこの数値の違いはかなり大きいかもしれません。

最初はオールシーズンタイヤも考えたのですが、アイスバーンには弱いことが指摘されていましたので、アイスバーンに強くオールシーズン履けるタイヤとして、ICE ZERO ASIMMETRICOを選びました。

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